ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第90話 1976年~1977年広島 ヒロ電ボロ電の頃

「灯台下暗し」とはよく言ったものです。 私の場合、かつて住んでいた広島から地方鉄道を求めてあちこちに出向きましたが、地元の広島電鉄が正に「灯台下暗し」でした。 宮島線の沿線に住んでいたにもかかわらず、昭和50年代の写真がほとんどありません。あ…

第89話 1987年日立 ローカル私鉄的改造車の美学(その4)

引き続き日立電鉄の車両です。 ところで、日立電鉄の車両は結構まめに手が加えられていました。訪問するたびに何かが変わっていました。そして手が加わるたびにブサイクになって行きます。この傾向はローカル私鉄によく見られます。 当時は美的センスを疑っ…

第88話 1987年日立 ローカル私鉄的改造車の美学(その3)

日立電鉄は一時に比べて、雑多な車両がかなり整理されましたが、それでも個性的な車両がまだまだいました。 ところで、日立電鉄も車両改造にはこだわりがあったようです。それは両運車の片妻貫通化と前面窓枠のHゴム化です。Hゴム化は日立電鉄に限らず、どこ…

第87話 1987年日立 ローカル私鉄的改造車の美学(その2)

日立電鉄のラッシュ時のハイライトは4連です。 しかしこの4連は朝が常北太田→鮎川、夕方が鮎川→常北太田の1日1往復しか走らず、しかも走行する時間帯が朝は早く、夕方は遅いので陽の短い季節の撮影は無理でした。 この日は前日から大甕のビジネスホテルに泊…

第86話 1987年日立 ローカル私鉄的改造車の美学

今回ご紹介する日立電鉄は、沿線大企業の日立製作所及びその関連企業に通う従業員の通勤路線であり、日立製作所の傘下でもありました。しかしながら、新幹線も製造する天下の日立製作所の一翼の割に電車は雑多な中古車ばかりで、1985年当時はまだ営団2000形…

第85話 1985年立山砂防 まだ緩かった時代(その3)

中小屋のおばさんは他の連絡所と電話で連絡を取り合う連絡員でした。列車の位置情報を一番把握しているので、列車のことはおばさんに聞けば間違いありません。ちなみに連絡所のおばさん達も朝一の通勤列車で通っています。 1.空谷の素掘りトンネル (中小…

第84話 1985年立山砂防 まだ緩かった時代(その2)

トロッコの便乗は諦めて沿線で撮影をすることにしましたが、どこで撮影すればよいのか?いつ列車が来るのか?まったくわからないまま、山道を登り始めました。この山道はスイッチバックの軌道を短絡する人道で10分くらい登ると千寿ケ原スイッチバックの最上…

第83話 1985年立山砂防 まだ緩かった時代

「ローカル線の回顧録」と銘打ってブログを始めましたが、私は専用線にも非常に興味があり、写真データもそれなりにあることから、本ブログに便乗してご紹介させて頂きます。 今回は1985年に初めて訪問した立山砂防工事軌道です。この軌道は現在も存在します…

第82話 1985年京福(越前) 福井の二大私鉄(その4)

福井に存在するもう一つの私鉄が京福電鉄(福井支社)でした。 “でした。”と、過去形になってしまいましたが、現在の路線は京福電鉄ではなく、運営を引き継いだ新生の「えちぜん鉄道」です。その紆余曲折の経緯は、ここでは言及致しませんが、この路線の悲劇…

第81話 1985年福井 福井の二大私鉄(その3)

福井鉄道はかつて貨物輸送も行っていたので、電気機関車も保有していました。 1985年当時はすでに貨物輸送をやめた後だったので、機関車は全て失業状態でした。 1.デキ2 (西武生:1985年9月) デキ2(注1)は、三井三池工務所(三池鉄道)が発注した東芝…

第80話 1985年福井 福井の二大私鉄(その2)

福井鉄道は普通鉄道ですが福井市内に併用軌道区間があり、大型車がそのまま道路を走ります。新潟交通同様に道路上を走る様は異様でした。当時は高床車ばかりだったので、併用軌道区間の電停では乗降の段差が大きいため、全列車に折り畳み式のステップを搭載…

第79話 1985年福井 福井の二大私鉄

1985年9月は北陸地方のローカル私鉄を一巡しましたが、大都会でもない福井に私鉄が2社も存在してることが不思議でした。もっとも福井は石川に負けず劣らず、古くから地方私鉄が多く存在し、それらが福井鉄道または京福電鉄(福井支社)に2分され、2社は福…

第78話 1987年越後交通(長岡) 謎の貨物鉄道(その3)

長岡には飲み屋が異常なほどたくさんありました。実習中は毎晩暇で会社の連中と飲み歩き、この土曜日も二日酔いで昼頃までダウンしていましたが急に晴れてきたので、奮起して午後の列車を狙って出かけました。 1.ED5101の牽く空車のタキと最後尾にワム (…

第77話 1987年越後交通(長岡) 謎の貨物鉄道(その2)

謎だった越後交通長岡線の貨物列車を撮影する機会がようやく訪れました。 戻りの電機を撮影するため、更に1km程移動しました。戻りは貨物を牽引しているはずなので直線区間で待っていると、タキを連ねてセメント列車がやって来ました。 1.午前のセメント列…

第76話 1987年越後交通(長岡) 謎の貨物鉄道

旅客鉄道ばかりがローカル線ではありません。たとえば貨物鉄道も地方鉄道として認可されている路線があります。貨物鉄道は概ね最初から貨物鉄道として開業するケースが一般的です。しかしなかには貨物鉄道から旅客鉄道に転じるケースもありますが、その逆も…

第75話 1991年高松琴平 お楽しみの雑多車両(その4)

この日は志度線も30形の運用比率が高かったので、程々に引き上げて仏生山を覗きに行きました。琴平線は金毘羅山の初詣輸送のため、翌日の元旦は殆どの車両が動員されますが、明日は一畑の初詣輸送を撮影するため、この日のうちに出雲市に移動しなければなら…

第74話 1991年高松琴平 お楽しみの雑多車両(その3)

志度線ではお馴染みの春日川橋梁で手堅く撮影です。水上を走る写真を期待したのですが、ちょうど干潮時だったので、川底がむき出し状態で気合が入りません。さて、どんな車両が来るのか? 1.31+32 (春日川~潟元:1991年12月) 志度線も初っ端から30形で…