ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第318話 1986年太平洋炭鉱:丘の上のレイアウト(その2)

半年前の初回訪問時は、鉄道趣味の無い同行者が一緒だったので、この軌道の表面的な部分しか見ることができませんでしたが、今回は私一人の単独訪問だったので、思う存分のゲテモノ三昧でした。 1.621号 (春採選炭場:1986年3月) 丘の上のレイアウトには…

第317話 1986年太平洋炭鉱:丘の上のレイアウト

1986年3月は特別な意味もなく冬の北海道へ向かいました。 三菱石炭鉱業鉄道のストーブ列車を見たかった理由はありましたが、それだけで渡道するのはもったいないと、暇な貧乏学生だった私は、例の北海道ワイド周遊券をフル活用して、道内の夜行急行をねぐら…

第316話 1987年鹿島:筑波の廃止は、どこ吹く風(その5)

青空は望めませんが、少し晴れ間が出てきました。 この日の貨物列車は霞ヶ浦沿いで撮影することにしました。 1.キハ713+キハ712 (桃浦~常陸小川:1987年3月) この日は平日だったので、下校列車が2連でやって来ました。 下校列車は元芦別のコンビでした…

第315話 1987年鹿島:筑波の廃止は、どこ吹く風(その4)

いよいよ3月となり、4月から社会人となる私にとっては、「年貢の納め時」となりました。 先に報告しましたが、この3月には、常磐線沿線のローカル私鉄早回りを行い、天気の悪いなか、鹿島鉄道にも少しだけ訪問しました。ここからは、その時の様子を報告しま…

第314話 1987年鹿島:筑波の廃止は、どこ吹く風(その3)

鹿島鉄道では、キハ430形が外板更新を行うなど、旅客輸送の改善にも精力的でしたが、反面その他の古い車両の動向が気になりました。 鹿島鉄道の車歴は、第37話、第38話、第69話を御覧下さい。 1.石岡機関区全景 (石岡:1987年1月) 石岡機関区に集う気動…

第313話 1987年鹿島:筑波の廃止は、どこ吹く風(その2)

この頃鹿島鉄道にとって一番のお客様は沿線住民ではなく、自衛隊百里基地でした。 お隣の筑波鉄道がまもなく店じまいとなる時期、鹿島鉄道は百里基地のジェット燃料輸送のおかげで、筑波の廃止など "どこ吹く風” でした。 1.石岡機関区事務所 (石岡:1987…

第312話 1987年鹿島:筑波の廃止は、どこ吹く風

1987年1月の天気の良い日に鹿島鉄道の石岡機関区を訪問しました。 あと2カ月で暇な学生生活が終わろうかと言う時期でした。そして筑波鉄道もあと2カ月で廃止となります。私にとってこの2カ月間は特別な2カ月でした。暇があれば常磐線沿線を徘徊していました…

第311話 1987年上信:貨物があった頃(その5)

今回の上信電鉄は、日が変わって半年後の1987年11月の様子です。 この日は土曜日だったので、もしかしたら貨物が撮れるかと思い出掛けました。天気も秋晴れで絶好の撮影日和でしたが、貨物は空振りでした。 1.デハ205+クハ303 (下仁田~赤津(信):1987年1…

第310話 1987年上信:貨物があった頃(その4)

奇抜な新車の導入など話題性の高かった上信電鉄でしたが、輸送需要の低迷はここも同じでした。単行用の両運車が重宝されるようになり、旧型車の置き換えも中古車で賄う現実となりました。 1.デハ252 (下仁田~赤津(信):1987年5月) 単行のデハ252がやっ…

第309話 1987年上信:貨物があった頃(その3)

雨は全く止まず、土砂降りになってきました。 そろそろデキがやって来る時間です。新緑の季節ですが、五月雨は冷たく、雨宿りする場所もなく、ただ傘をさして待つだけでした。 1.デキ1+トキ2両 (赤津(信)~下仁田:1987年5月) 遠くでホイッスルの鳴る様…

第308話 1987年上信:貨物があった頃(その2)

雨の日の撮影ほど切ないものはありません。 しかし、貨物は平日しか走りません。せっかくの平日休暇なので、雨であろうが出向くしかありません。 1.1000系 (下仁田:1987年5月) 雨の下仁田には、毎度の1000系が昼寝をしていました。 ご立派な車両なので…

第307話 1987年上信:貨物があった頃

今回は1987年の上信電鉄です。 前回の訪問から3年後となりますが、辛うじて残っていたデキが牽引する貨物列車が見たくて、会社の研修先である長岡からGWで実家に帰る途中に高崎で途中下車をしました。 1.デキ1 (高崎:1987年5月) この日はあいにくの雨で…

第306話 1988年弘南(大鰐):蘇る車歴の呪縛(その5)

花見輸送で賑わう大鰐線ですが、どの車両もかなりくたびれていました。 そして、この年から車両の置き換えが始まります。大鰐線の車両はいつも弘南線からお古が玉突きで転籍するパターンですが、今回は違うようです。なにやら、また東急から中古車がやって来…

第305話 1988年弘南(大鰐):蘇る車歴の呪縛(その4)

昨日の弘南線とは一転して、この日は晴天で、絶好の花見日和となりました。 しかし、花見どころではありません。4連が撮影できる絶好の撮影日和でもあり、気合が入ります。 1.クハ1612+モハ1122 (津軽大沢:1988年5月) この日はほとんどの車両が運用に入…

第304話 1988年弘南(大鰐):蘇る車歴の呪縛(その3)

弘南線の翌日は大鰐線です。 実はこの日の前日は泊まる宿がなくて難儀しました。どこの宿も弘前の花見客でいっぱいで、探し回ったあげく、休業日だった旅館に泊めてもらえることになり、野宿は免れました。 そしてこの日、最初に向かったのは車庫のある津軽…

第303話 1988年弘南(弘南):蘇る車歴の呪縛(その2)

今回の弘南鉄道弘南線は天気が悪く、夕方でもあり、お茶濁し程度の内容になってしまいました。走行写真は早々に引き上げて、平賀車庫に向かいました。 1.モハ3600形+クハ3700形+クハ3774 (境松~田舎舘:1988年5月) 3連のバックには雄大な岩木山がそびえてい…

第302話 1988年弘南(弘南):蘇る車歴の呪縛

1988年のGWは東北地方のローカル私鉄早回りを行いました。 比較的天気にも恵まれて、栗原、南部縦貫、十和田観光、津軽を巡り、辿り着いたのが弘南鉄道でした。 弘南鉄道には、この1年前に初訪問を行いましたが、在籍車両の複雑な車歴に翻弄されて車歴の呪縛…

第301話 番外編:趣味の原点(その2)

今回も番外編の続きです。 レールカーに続き、興味を持ったのが炭鉱の小型電機でした。これは、私が中学生時代に入手した、毎日新聞社の「軽便鉄道 郷愁の軌跡」という鉄道誌に掲載された明治鉱業平山坑の記事がきっかけでした。 当ブログ第101話で、TMS…