ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

第447話 1992年立山砂防:予防保全的処置(その2)

この時期の立山砂防は奥地の工事現場の設営も終わって、工事が本格的に始まった頃です。奥地を目指す朝の通勤列車は、続行で次々とやって来ました。 1.人車列車 (天鳥橋:1992年6月) 2本目の立山号が牽く人車列車は、アルミサッシで囲った全天候型の人車…

第446話 1992年立山砂防:予防保全的処置

1992年はどういうわけか、立山砂防に3度も出向きました。今考えると、何かに取り憑かれたとしか思えませんが・・・。 その初回は6月の梅雨の合間でした。天気予報を見ていて、富山は梅雨晴れであることを知り、金曜日だったので、就業後にカメラだけ持って…

第445話 1991年名鉄(揖斐):朝の旧型3連を見に行く

1991年9月は、連休を利用して関西方面のローカル私鉄早回りを行いました。 東京から夜行の大垣行き鈍行に乗り、朝一で名鉄揖斐線に寄り道しました。 名鉄揖斐線の朝と言えば、かつてはモ510形、モ520形の3連が有名でしたが、モ520形が引退し、モ510形も主力…

第444話 1990年富山地鉄:高度経済成長期のカルダン車

富山地鉄は地方私鉄では珍しく、早い時期から自社発注のカルダン車が導入されていました。ちょうど高度経済成長期にあたり、立山黒部アルペンルートの開通など、観光需要も追い風になった、羽振りの良い時代だったのでしょう。 ところで、カルダン車とは言え…

第443話 1990年富山地鉄:運輸省規格型のパラダイス(その2)

富山地鉄ではカルダン車に交じって、運輸省規格型の吊掛車が富山平野を駆け回っていました。以前から走行撮影の機会を狙っていましたが、ようやくその機会が来ました。しかし、雨です。 1.クハ13+モハ14713 (越中三郷~越中舟橋:1990年5月) この日は、1…

号外:敬老の日に想うこと

つい先日地下鉄の車内で、隣に座っていたお二人のご老人の会話が衝撃的でした。 ちょうど「敬老の日」でもあり、これからの高齢化社会に向けて、ぜひ皆さんにも考えていただきたいと思い、今回は通常のブログから脱線しますが、「号外」と言うことでご了承下…

第442話 1990年富山地鉄:運輸省規格型のパラダイス

いつしか吊掛車を追い掛けるようになりました。しかし、1990年代になると吊掛車も急激に減少します。その吊掛車を求めて琴電や一畑、名鉄揖斐・谷汲線によく出向きましたが、意外にも富山地鉄には吊掛車が結構残っており、特に戦後の車両不足を補うため登場…

第441話 1989年南部縦貫:赤字が創るメルヘンの世界(その5)

営農大学前~森田牧場前間は、絵になる景色が濃縮されており、この日の午後の撮影は、この区間をウロウロしながら行いました。しかし、列車本数が少ないので、暇つぶしが大変です。営農大学前~森田牧場前間を何度往復したことか。 1.キハ102 (営農大学前…

第440話 1989年南部縦貫:赤字が創るメルヘンの世界(その4)

今回は、南部縦貫鉄道の午後の列車撮影です。午後は3往復運行されましたが、最後の3往復目は季節によっては日没で撮影で来ません。GW頃は微妙な時期です。 1.キハ102 (七戸~森田牧場前:1989年5月) 午後も、七戸から森田牧場方面に歩きながらの撮影で…

第439話 1989年南部縦貫:赤字が創るメルヘンの世界(その3)

南部縦貫鉄道の運行は1日5往復の1列車運用でした。午前中は2往復の列車を撮影し、午後の運用まで時間が空くので、一旦、七戸に戻りました。 1.キハ102 (七戸:1989年5月) 七戸では、キハ102が午後の運用まで昼寝です。この日は終日キハ102が走ります…

第438話 1989年南部縦貫:赤字が創るメルヘンの世界(その2)

南部縦貫鉄道は沿線もメルヘンチックでした。 列車を待つ間、することもなくブラブラ歩いて、森田牧場の馬の写真なんかを撮っていました。 1.森田牧場の馬 (森田牧場:1989年5月) 森田牧場と言えば、サラブレッドの牧場として有名です。 なんとか、レー…

第437話 1989年南部縦貫:赤字が創るメルヘンの世界

南部縦貫鉄道の魅力は、小さなレースバスが走る牧歌的な光景。そして幻想的でメルヘンチックな世界観でした。 しかしながら、現実はそんな甘いものではありません。国策に翻弄され開業時から経営はさんざんな状況で、お伽の国のレールバスは常に火の車だった…

第436話 1984年東金商店街:いにしえの商店軌道(その3)

今回は東金商店街に存在した、伊勢孫本店さん以外の商店軌道です。 他の2軒はスタンダードの商店軌道でした。いずれも通りに面した商店から、お店の裏側にある倉庫に商品などを運ぶための軌道で、手押しトロッコが1両ありました。 1.内野屋砂糖店 手押し軌…

第435話 1984年東金商店街:いにしえの商店軌道(その2)

伊勢孫本店さんの軌道に機関車が存在した理由は、この勾配です。 軌道はお店の裏からさらに裏山へ延びており、そこに急勾配が存在しました。この勾配の上には麹製造に使用される麹室と言われる防空壕のような貯蔵庫があり、そこに麹の材料を運び上げるのに、…

第434話 1984年東金商店街:いにしえの商店軌道

ご年配のローカル線ファンなら、東金と言えば「九十九里鉄道」ではないでしょうか。 私はその実物を見るこが出来ず、東金も無縁の地でしたが、1984年に東金で衝撃的な出会いがありました。 その頃、レールマガジン誌に連載されていた「THEトロッコ」は、…

第433話 1987年京福(嵐山):奇妙な低床電車

1987年の夏、大阪へ出張した際の休日に嵐電の旧型車を見に行きました。 異常なほど暑い日だったので、沿線撮影はほどほどに手を抜いて、お目当ての旧型車を駅のホームで待ち構えましたが、なかなか現れません。 1.モボ112 (有栖川~帷子ノ辻:1987年8月)…

第432話 1987年筑波:終焉の時(その4)

この日の最後は、真鍋に寄りました。 真鍋ではいつものように、給油入庫の列車交換のための連結作業が行われていました。 1.キハ504+キハ503 (真鍋:1987年3月) キハ500形2連が運転停車し、これから給油を完了した回送車を連結します。特徴ある筑波鉄道…

第431話 1987年筑波:終焉の時(その3)

続いて、撮影場所を常陸小田に移動しました。 ところが、常陸小田には大勢の同好者がたむろしており、お互いを写さない様に暗黙の撮影ポイントまで出来上がっていたので、自由に撮影ができませんでした。まあ、お互いの迷惑にならないためにも仕方がありませ…