ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

第519話 1979年井笠:兵どもが夢の跡

今回は手持ちの古いプリントから"軽便の残像”をご紹介します。 写真はすべて1979年に撮影したものです。プリントが劣化していたので退色が激しく、スキャナーで少々補正しましたが逆に粒子が目立ってしまい、納得できる仕上がりではありませんがご容赦願いま…

第518話 1986年太平洋石炭販売:釧路臨港の成れの果て

学生時代の1986年には、冬と夏に渡道して道内を放浪しました。 その際に、釧路の太平洋炭鉱を訪問し、新製導入されたナローの凸型電機を追い掛けて撮影しました。そして、その帰りに釧路臨港鉄道のことを思い出し、運行を引き継いだ太平洋石炭販売輸送㈱の専…

第517話 1990年流山:忘れちゃいません!!(その2)

「流鉄」は、かつての社名を「総武流山電鉄」と称していました。 以前は実態に合わない大きな名前でしたが、通称が正式名称の「流鉄」となって、ようやくピッタリフィットしました。 さて、1990年当時の流鉄ですが、車両は正直面白くありませんでした。毎度…

第516話 1990年流山:忘れちゃいません!!

関東地方の常磐線沿線には、常磐線を起点とする多くの私鉄が存在しました。しかし昭和40年代頃から廃止される路線が出始め、ずいぶん減ってしまいました。そんな状況下において、私は茨城県下の私鉄巡りを繰り返し行いましたが、なぜか一番近い総武流山電鉄…

第515話 1989年栗原:親会社のパワー(その3)

栗原電鉄には1988年のGWにも訪問していました。ちょうどこの1年前です。その時の様子は第244話~第250話でお伝えしましたが、1年前は靄で栗駒山系が見えず、今回はそのリベンジでした。しかし、この年も栗駒山系は靄で全く見えずがっかりでした。どうもこの…

第514話 1989年栗原:親会社のパワー(その2)

この日の細倉は、なかなかスッキリしない天気でしたが、久々に細倉鉱山跡が見渡せる細倉駅の裏山に登ってみました。 1.M151 (細倉:1989年5月) 眼下には、細倉駅に停車中のM151が見えました。 この細倉駅の周りは何もありませんでしたが、細倉駅は結構大…

第513話 1989年栗原:親会社のパワー

1989年のGWは東北地方のローカル私鉄早回りを行いました。 この撮影旅行の最後は、存続に揺れ動く栗原電鉄の3回目の訪問でした。この時は、前日が南部縦貫鉄道の撮影でした。七戸から一旦青森に戻り、夜行の臨時急行「八甲田84号」で仙台へ向かい、仙台で1時…

第512話 番外編:NDC考察(その13)

長々とNDCの変遷をたどってみましたが、なんと番外編が13連載にもなってしまいました。単に「気動車バカ」のぼやきにすぎませんが、ぼやきついでに、今回は「NDC考察」の締めとさせて頂きます。 1.軽快気動車華やかなりし頃の16m級NDC 今回は、NDCと言う…

第511話 番外編:NDC考察(その12)

今回は、新潟鐵工製NDCの晩年の車両についてです。 国鉄赤字ローカル線の第3セクター化は、ほぼ1980年代に収束しました。そしてその後はJR西日本向けNDCの製造が継続されましたが、1990年代後半になるとそれも収束し、NDCの製造は既設路線の増備車をパラパラ…

第510話 番外編:NDC考察(その11)

NDCは、ローカル線向けに開発された安価な気動車ですが、転じて一般型気動車にもその発想が展開されました。ある意味では当然のことですが、その代表例が関東鉄道常総線に1993年から導入されたキハ2100形でした。 当ブログでは、関東鉄道常総線の古い車両を…

第509話 番外編:NDC考察(その10)

今回は、当ブログの本題である「ローカル線の回顧録」にも関わりが深い、民営鉄道に導入されたNDCについておさらいです。 NDCの拡販は、元々が「落穂拾い」でしたが、新規開業の第三セクター化路線も先が見え、なかなか厳しい状況で更なる「落穂拾い」が続き…

第508話 番外編:NDC考察(その9)

北海道ではさんざんな結果となったNDCでしたが、本州以西の地域では結構受け入れられたようです。その成果が見えたのがJR各社のNDC導入です。しかしながら、かつて国鉄時代の制式に対するこだわりもJRにはなくなってしまったようで、民営化されて考え方が刷…

第507話 番外編:NDC考察(その8)

さて、NDCのアレンジバージョンで行き着いたのが優等列車用でした。 そもそもローカル線なのになぜ優等列車が必要なのか?仮にJRが路線の運行を引き継いでいたとして、優等列車など走らせたのだろうか?しかしそこには、第三セクターを立ち上げた地元の熱意…

第506話 番外編:NDC考察(その7)

NDCの標準タイプが出そろうと、次はアレンジバージョンが現れました。それがJR北海道向けに初の酷寒地用NDCとなったキハ130形です。 キハ130形は日高本線に11両が導入されました。アイボリーに緑と水色のラインがいかにも軽快そうで、とても酷寒地の車両と思…

第505話 番外編:NDC考察(その6)

1987年時点でNDC一般車のラインナップはほぼ確立したと言えます。これから後は、いよいよNDCの量産となり、18m級NDCを採用した秋田内陸縦貫鉄道と16m級NDCを採用した松浦鉄道に続きます。 1.秋田内陸縦貫鉄道AN-8800形 秋田内陸縦貫鉄道は、1986年に元 国…

第504話 番外編:NDC考察(その5)

次に、この車両をNDCと言えるか微妙ですが、NDCの異端車として位置づけされる、土佐くろしお鉄道TKT-8000形です。 鉄道車両は自動車と違い、納入先の地域性やユーザー要望を重んじる慣習があり、なかなか車種の統一が難しく、せいぜい搭載部品や作り方の標準…

第503話 番外編:NDC考察(その4)

今回は、NDC第2作以降の実車の話題です。 由利高原鉄道YR-1000形で現実化されたNDCですが、まだ確定版とは言えませんでした。続く第2作目も迷走状態ですが、ようやく馴染みがある形態の登場です。 1.南阿蘇鉄道MT-2000形カタログの抜粋 NDC第2弾は、はるか…

第502話 番外編:NDC考察(その3)

今回は、新潟鐵工の第三セクター向け気動車の第2弾となった神岡鉄道向けKM-100形、KM-150形と、第3弾となった由利高原向けYR-1000形の話題です。 1.新潟鐵工NDCのPRパンフレット抜粋 このパースは、新潟鐵工NDCのPRパンフレットに掲載されていた…

号外:令和3年

明けましておめでとうございます。 昨年中は当ブログをご笑読頂きまして、誠にありがとうございました。本年も宜しくお願い致します。 さて、昨年末から自粛続きで、今年は初詣にも行かず、代わりに私の地元である飛鳥山公園の都電保存車を拝んで来ました。…