ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

第658話 1994年一畑:黄砂舞う春の日(その3)

この日はもう旧型車は走らないと諦めていましたが、デハ23の運行を確認できたので、ずいぶんモチベーションが回復しました。そして、園~布崎間では、どうでも良い80系を何本か見送ってデハ23を待ちました。 1.デハ23+クハ101 (布崎~園:1994年4月) 夕…

第657話 1994年一畑:黄砂舞う春の日(その2)

一畑電鉄大社線は同じ車両のピストン運行なので2列車程度撮影すればもう十分です。その後は再び本線に戻って撮影ですが、こちらも車両がつまらないのでどうしようもありません。とりあえず、70系を撮影するため園(その)へ向かいました。 1.デハ23+クハ10…

第656話 1994年一畑:黄砂舞う春の日

1994年は仕事の関係で広島に滞在していたため休日を利用して西日本のローカル私鉄を彷徨していました。この年、3月末で野上電鉄がなくなると、琴電や一畑電鉄に出向く回数が増えました。今回は4月のある土曜日に広島からバスに乗り一畑電鉄を訪問した話題で…

第655話 1992年京福(越前):元気だった頃(その6)

今回は京福電鉄福井支社の盲腸線だった永平寺線です。 永平寺線は元々永平寺鉄道と言う、北陸本線の金津から永平寺までの私鉄でしたが、合併により京福電鉄の一員となりました。しかし、モーターリゼーションの影響で金津~東古市間が1969年の廃止され、なぜ…

第654話 1992年京福(越前):元気だった頃(その5)

京福越前本線の2日目も秋晴れの穏やかな日でした。これまでほとんど足が向かなかった京福電鉄福井支社ですが、2日間の撮影を計画したのは路線が長かったからです。予定では、初日は勝間方面、2日目は三国方面のはずでしたが、初日の勝山方面は疲労と時間切れ…

第653話 1992年京福(越前):元気だった頃(その4)

京福電鉄福井支社は、路線短縮されたとは言え全線を撮影するのは1日では厳しいです。特に沿線を歩いてロケハンしながらの撮影では、4,5日かかります。 この日は勝山~東古市間で撮影を行いましたが、この翌日も撮影が続きます。 1.モハ2202 (光明寺~下…

第652話 1992年京福(越前):元気だった頃(その3)

京福電鉄福井支社はかつては95kmにもおよぶ路線長がありました。しかし、モーターリゼーションにより、昭和40年代までに路線短縮を行い、その後も厳しい業況が続きました。何度も路線廃止や非電化などが模索されていましたが、結局は度重なる事故の末、2001…

第651話 1992年京福(越前):元気だった頃(その2)

今回は越前竹原から発坂へ向けて歩きながらの撮影です。 撮影する車両は元阪神電車ばかりで全く面白くありませんが、まあハイキングに来たと思えば腹も立ちません。 1.モハ2114 (越前竹原~小舟渡:1992年11月) 越前竹原付近は線路沿いに民家が続きます…

第650話 1992年京福(越前):元気だった頃

1992年当時の京福電鉄福井支社の車両は、ほとんどが元阪神のジェットカーでした。その他の車両は元南海11001系とわずかに3両の自社オリジナルであるモハ251形が在籍するだけでした。 よって、車両的に興味が湧かず足が向かなかったわけですが、前回訪問の198…

第649話 1993-94年広島:市内線の旧型オリジナル車両(その4)

今回は広電オリジナルの市内線旧型車両では最年少の350形の話題です。 この車両については第387話でもお伝えしていますが、元は850形という宮島線直通車として、1958年にナニワ工機で3両製造された間接非自動制御の車両でした。 1.351 (原爆ドーム前~本…

第648話 1993-94年広島:市内線の旧型オリジナル車両(その3)

広電は路面電車博物館と言われるほど、各地の中古路面電車を多数保有していました。この頃は自社発注のオリジナル車両よりも転入車の方が多く、各地の中古車は話題性もあったことから、逆にオリジナル車両が目立たぬ存在でした。特に、500形、550形、350形は…

第647話 1993-94年広島:市内線の旧型オリジナル車両(その2)

さて、もう少し650形が続きます。650形の運用は他の車両と共通運用でした。よって、毎日4両のどれかが、どこかの系統で走っていたので、撮影の空振りを食らうことはまずありませんでした。主に1系統と3系統で走る機会が多く、これらの系統の沿線で待っていれ…

第646話 1993-94年広島:市内線の旧型オリジナル車両

また広電シリーズの到来です。 以前お伝えしましたが、この頃私は仕事の関係で広島に入り浸りだったので、暇があると広電の車両を撮っていました。その撮影枚数は膨大でデータ化するのも嫌になってしまうほどです。今回はその中から当時の市内線車両のうち、…

第645話 1990年関東(常総):元機械式気動車亡き後

あれだけ惜しげなく通った水海道でしたが、元国鉄キハ35系が乱入し、百戦錬磨の元機械式気動車や都落ちしてきた優等車両の成れの果てが一掃されてしまうと、もうどうでも良くなってしまいました。しかし、まだ完全に見切りを付けることはできませんでした。…

第644話 1992年福井:前近代的LRTの頃(その3)

1992年11月の福井鉄道訪問は、天気が良かったのですが、少しだけの訪問となりました。 なぜなら京福越前本線を先に訪問したためです。いつもは、福井鉄道優先でしたが、たまには京福越前本線もしっかり見ておこうと思い、夕方になってしまいました。 1.モ…

第643話 1992年福井:前近代的LRTの頃(その2)

福井鉄道は旧型車の砦となっていましたが、実態は鉄道線の車両が軌道区間に乗り入れるいわゆるLRTでした。しかし現在のLRTとは全くと言っていいほど異なり、純然たる鉄道車両の面々で、平成になってからも前近代的な形態が続いていました。要は、LRTに適した…

第642話 1992年福井:前近代的LRTの頃

1992年は北陸方面によく出向きました。目的は立山砂防でしたが、そのついでに北陸地方のローカル私鉄早回りも行い、毎度の如く早回りの最後は福井でした。福井鉄道には1985年から訪問を続けていました。最初の頃は惰性で立ち寄る程度でしたが、他の路線が旧…