ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

第831話 1994年阪堺:ナニワの新喜劇的ノリ(その2)

さて、私は車体広告を見に来たのではなく、昭和初期の貴重な路面電車を見に来たわけで、何はともあれ、我慢して車両ごとの記録撮影です。 しかし、車両ごとによく見ると、塗色だけではなく、描かれているイラストや文字もかなり強烈です。 1.167 (我孫子…

第830話 1994年阪堺:ナニワの新喜劇的ノリ

第533話~第535話で、バブル期の広電の強烈な広告電車を話題にしましたが、今回は広電の広告電車をはるかに上回る、強烈な阪堺電車の話題です。 別に広告電車を話題にするつもりではありませんが、この頃の阪堺電車にはオリジナル塗装の電車がほとんどおらず…

第829話 1993年日立:旧型車の動向を追う(その5)

今回は場所を少し変えて、大橋~川中子間の大橋架道橋での撮影です。 この場所は全長が200m程ある鉄橋です。橋の途中で県道をパスしていましたが、大きな川もなく、住宅街を横断する不思議な橋でした。 1.モハ16 (大橋~川中子:1993年4月) ここでは、4…

第828話 1993年日立:旧型車の動向を追う(その4)

この日は、まずまずの天気だったので沿線をブラブラしながら撮影を続けました。 この沿線も徐々に宅地化が進んでいましたが、この周辺は昔ながらの佇まいでした。もう1ヵ月もすれば、一面が水田になって、良い景色となるはずですが、なかなか撮影のタイミン…

第827話 1993年日立:旧型車の動向を追う(その3)

そして、日が変わって2週間後です。日立は東京から結構遠い所でしたが、わずか2週間後の訪問とは、自分でも呆れます。しかしこの日は天気予報で晴れを確認していたので、目的は走行撮影でした。日中は単行しか走りませんが、それも承知の上でした。 1.クモ…

第826話 1993年日立:旧型車の動向を追う(その2)

日立電鉄の旧型車2連は、この時点で、静岡生まれのクモハ110+クハ109とクモハ351+クモハ352の2編成だけになっていました。もっとも、同形でユニットを組んでいたのはこの2編成だけだったので、結果的にこの2編成が残った様です。 1.クモハ110+クハ109他 (…

第825話 1993年日立:旧型車の動向を追う

当ブログでは1993年3月の日立電鉄の様子を、第694話 ~第698話でお伝えしましたが、その時は元営団2000系の導入によって、ほとんどの雑多な2連用車両が淘汰されていました。そして、両運化された3000形も登場していたことから、雑多な両運車の置き換えも時間…

第824話 1993年新潟交通:最後の燕(その5)

この日は、午後には雨は止みましたが、結局晴れることはありませんでした。重苦しい梅雨空の下、線路沿いの畦道を歩いて、灰方まで戻ってきました。この日は、電車にも乗らずに12kmも歩いてしまいました。 1.モハ19 (小中川~灰方:1993年7月) この写真…

第823話 1993年新潟交通:最後の燕(その4)

雨は相変わらず降っていましたが、小降りになったので、こんどは六分から再び燕方面に歩いて戻ることにしました。しかしながら雨のせいなのか、沿線で撮影をする人も、歩いている人も誰もいません。寂しい最終日です。 1.モハ14 (新飯田~六分:1993年7月…

第822話 1993年新潟交通:最後の燕(その3)

部分廃止とは言え、7月末の廃止はずいぶん中途半端な時期です。そして、雨は全くやみません。名残の雨だったのでしょうか。 ところで例年であれば、7月末ともなればもう梅雨も明けているはずですが、1993年はどうだったのかと言うと、なんと梅雨明けがなかっ…

第821話 1993年新潟交通:最後の燕(その2)

この日は、燕~月潟間の最終日でしたが、さほど普段と変わらない状況でした。 臨時列車の運行もなく、もともと列車の運行本数も少ない区間だったので、雨の中をブラブラ歩いていたら、列車を撮影することもなく新飯田まで来てしまいました。 1.モハ21 (新…

第820話 1993年新潟交通:最後の燕

1993年は仕事の関係もあり、関西方面へ出向く機会が多く、反面その他の地域は疎遠になっていました。ところが、新潟交通の燕~月潟間が7月末日限りで部分廃止されることになり、その最終日に燕に向かいました。 1.モハ19 (灰方~燕:1993年7月) 新潟交通…

第819話 1993-94年広島:広電の神戸市電(その6)

現在神戸には、1100形、1150形の保存車が現存しますが、570形の保存車はありません。しかし、570形の保存車がサンフランシスコにいます。これはサンフランシスコ市の要請を受けて広電から578が寄贈されたものです。動態保存とのことですが現在はどうなってい…

第818話 1993-94年広島:広電の神戸市電(その5)

広電にやって来た元神戸市電は、新しい電車ばかりではありませんでした。 なんと大正時代の電車を更新した570形が17両もいました。この570形については、第92話でもお伝えしましたが、戦争で被災しなかった電車の寄せ集めで、とりあえずは、昭和30年代に構体…

第817話 1993-94年広島:広電の神戸市電(その4)

広電1150形の続きです。神戸時代に残念な過去を持つ1150形ですが、その足跡を少しだけ顧みたいと思います。 1.1151 (原爆ドーム前~紙屋町:1994年5月) そもそも1150形は新製当初、次世代の路面電車を担う期待の新車として、登場しました。いわゆる、神…

第816話 1993-94年広島:広電の神戸市電(その3)

今回は、1100形に続き1150形です。 前述のとおり、広電における1150形はほとんど1100形と見分けがつかないほど、同じ電車と化していました。しかし、私が思うに、神戸時代の1150形は、国内の路面電車史上最も残念な電車です。すでに何度か報じてきましたが、…

第815話 1993-94年広島:広電の神戸市電(その2)

この頃の元神戸市電は、広電で一番古い570形に廃車が出ていましたが、1100形と1150形は全車健在でした。いずれの車両も冷房化されており、主力的存在でしたが、新車の700形、800形の増備で、570形や元大阪市交の750形がずいぶん減ってしまい、1100形、1150形…

第814話 1993-94年広島:広電の神戸市電

今回は、広電で活躍した元神戸市電の話題です。 広電では、市内線用として1965年より路線縮小で余剰車が発生した大阪市電から36両もの電車を譲受し、戦前からの小型単車を一挙に淘汰しましたが、その第2弾として1971年より路線廃止となる神戸市電から29両も…