ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1133話 1995年蒲原:路線短縮から10年(その3)

村松車庫では、一通りの撮影は終わったのですが、まだ時間がたっぷりありました。しかし、もう撮影するネタがありません。かつては、ここから信越線の加茂まで17.7kmもの越後の里山らしい風景が展開する路線があり、撮影には申し分ありませんでしたが、もう…

第1132話 1995年蒲原:路線短縮から10年(その2)

今泉から直線の県道を延々と3km歩いて、ようやく村松に辿り着きました。その間は列車を撮影する良い場所もありませんでした。 1.モハ31 (村松~今泉:1995年10月) ちょうどやって来た村松行きのモハ31は、村松車庫の手前で撮影です。ところで、モハ31は…

第1131話 1995年蒲原:路線短縮から10年

もういにしえの記憶になってしまった蒲原鉄道ですが、1985年3月末の加茂~村松間の路線短縮から10年が経ったある日、様子を見に行きました。この日は新潟出張中の日曜日でした。いつもの様に新潟駅から磐越西線直通の気動車に乗り五泉で蒲原鉄道に乗り換えで…

第1130話 1994年一畑:念願の五月晴れ(その3)

ようやく念願の五月晴れとなりました。せっかく出雲まで来たので、ここからは、1枚でも多くのデハニを撮ろうという貧乏根性丸出しの連写です。 1.デハニ53+クハ102+デハ22 (美談~大寺:1994年5月) 連写と言っても、いつものハンドドライブ(手動巻上げ…

第1129話 1994年一畑:念願の五月晴れ(その2)

デハニが行ってしまったあとは一気に気合が抜けてしまいました。デハニが戻って来るまでここで待機ですが、その間にも列車はやって来ます。何がやって来るかわからないので一応撮影態勢ですが、おそらくは、どーでも良いのがやって来ると思われたので、コン…

第1128話 1994年一畑:念願の五月晴れ

今回の撮影は、第1045話~第1049話のリベンジでした。何がリベンジかと言うと、それは天気です。前回の撮影はデハニの走行撮影はできましたが、天気がイマイチだったので、次のチャンスを狙っていました。 この頃は仕事の関係で広島に滞在していたので、その…

第1127話 1996年京阪(京津):80形がいた頃(その3)

今回は京津線の廃止となる区間の、蹴上から九条山の様子です。蹴上から山科方面は九条山を越えるため専用軌道の勾配区間となります。 1.92+91 (蹴上:1996年12月) ここは蹴上の電停です。これから九条山の峠越えをする92+91が停車中です。12月なのでもう…

第1126話 1996年京阪(京津):80形がいた頃(その2)

今回は京津線の蹴上付近の様子です。京津線は京津三条から蹴上の先まで併用軌道でした。この区間は交通量が非常に多いのですが道幅が狭く、いつも渋滞していました。しかも、道幅が狭いためか、軌道敷内の自動車通行も可能だったので、道路が渋滞すると電車…

第1125話 1995-96年京阪(京津):80形がいた頃

その昔、母の実家が山科にありました。そして、その頃の京津線には、まだ辛うじて「びわこ号」だった60形がいたはずですが、当時幼少だった私には、真新しいスマートな80形がとても印象的で、なぜか60形の記憶がありません。その頃の80形は、まだポール電車…

第1124話 1994年宇部炭鉱:炭鉱の街だった宇部!

小野田線のクモハ42形を撮影して帰る途中、そう言えば昔、宇部は炭鉱の街だったことを思い出しました。まだ昼前だったので、観光案内所に駆け込み、何か遺構が残っていないか聞いたところ、石炭記念館なるものが存在することがわかり、早速行ってみました。 …

第1123話 1994年JR小野田:惰性のピストン運用(その2)

この日の本山支線の午前運用はあと2往復ありました。距離が短く、撮影ポイントも少ないので、どこで撮影するか悩みました。 1.クモハ42006 (雀田:1994年7月) ここは雀田駅の本山支線用ホームです。雑草が生い茂る長門本山よりは撮影しやすい駅です。ク…

第1122話 1994年JR小野田:惰性のピストン運用

今回はクモハ42が活躍していた頃のJR小野田線の話題ですが、第863話~第865話の続きです。この日は宇部新川で一泊して朝から小野田線のクモハ42形の出庫を狙いました。 1.クモハ42006 (居能~妻崎:1994年7月) 小野田線のクモハ42形は、この時点で001と0…

第1121話 1994年立山砂防:とうとう三度目の樺平(その4)

三度目となる樺平は、紅葉のベストシーズンを狙ったつもりでしたが、なかなか思うよにはなりません。しかし、樺平は簡単に行ける場所ではないので、撮影は1カットも無駄にはできません。 1.資材列車 (樺平スイッチバック:1994年10月) この前年の1993年…

第1120話 1994年立山砂防:とうとう三度目の樺平(その3)

17段スイッチバックで待つことしばし、こんどは水谷から千寿ケ原行きの列車が下ってきました。千寿ケ原行きの列車は機関車がバック運転となりす。 1.資材列車 (樺平スイッチバック:1994年10月) ところが、やって来たのは先ほど登って行った人車列車では…

第1119話 1994年立山砂防:とうとう三度目の樺平(その2)

水谷行きの一番列車が徐々にスイッチバックを登って来ました。朝陽に照らされて、客車の真っ赤な屋根が目に染みます。様々な角度から列車を撮影していますが、どの写真もほとんど同じ場所からの撮影なので、意外と楽です。しかし、どの写真も望遠撮影なので…

第1118話 1994年立山砂防:とうとう三度目の樺平

1994年の秋、とうとう三度目の樺平です。ほぼ半年ぶりとなる立山砂防の訪問ですが、この時は2年ぶりに樺平のスイッチバックまで足を伸ばしました。前回、私が樺平まで足を伸ばしたのは1992年11月でした。その時の様子は第703話~第708話でお伝えしましたが、…

第1117話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!(その4)

この年、新車の2000系が増備されると21000系は2編成が運用離脱し、その2編成は先頭車同士2連化され、22000系更新車同様にズームカー機能を外して支線用に転じました。4連の21000系はまだ5編成在籍していましたが、これも後2年の余命です。 1.21000系新塗装…

第1116話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!(その3)

南海電鉄高野線の橋本から先は山岳路線となるローカル線ですが、以前は河内長野~橋本間も紀見峠を越える単線で17m車しか入線できない山岳路線でした。その区間は昭和40年代後半から複線化と線形改良が着手されて段階的に大型車の入線と高速化が進みましたが…

第1115話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!(その2)

アオ虫の追っ掛けは、いつも紀伊清水まで出向くとは限りません。近場でも撮影をしていました。しかし、近場は複線区間で街中でもあるため開けた場所がなく、あまり良い写真が撮れません。 1.21000系旧塗装4連+2000系2連 (三国ヶ丘~堺東:1995年11月) こ…

第1114話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!

南海ズームカーの話題は、第810~第812話で、その出会いについてお伝えしましたが、その後も通勤途中で見かける旧塗装の初代ズームカー(アオ虫)が気になり、暇を見つけては、アオ虫を追い掛けました。 今回は1995年の夏から秋にかけての、アオ虫の追っ掛け…

号外:令和6年

明けましておめでとうございます。 令和6年です。いつもご笑読頂きまして、誠にありがとうございます。そして、本年も当ブログを宜しくお願い致します。 ところで、私事ですが昨年は還暦を迎えまして、自由人になろうと意気込んでいましたが、結局、自由人に…

第1113話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その4)

客車列車の来ない花見輸送は拍子抜けでした。これから先、機関車だけではなく気動車もいつ壊れるかわかりません。 ・・・が、しかし、とうとう津軽鉄道にも新車の話しが・・・。 1.キハ22027+キハ22028 (嘉瀬~金木:1995年5月) 津軽鉄道の気動車は昭和3…

第1112話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その3)

天気が悪いと、津軽鉄道の車両はどうしてもくすんでしまいます。これは塗色のせいでしょうが、加えて煤けた車両は津軽の、冬の暗いイメージを連想してしまい、なぜか侘しさをそそります。 1.キハ22029,キハ22028 (金木:1995年5月) ここは金木駅です。…

第1111話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その2)

この日の撮影は、久々に学生時代にバイトで知合った旧型車同好の友人と青森周辺の私鉄を早回りしている最中でした。津軽に来る前は南部縦貫を訪問しましたが、だんだん天気が悪くなり、津軽では雨・・・。 1.キハ24023 (芦野公園:1995年5月) この日は午…

第1110話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車

久々の津軽鉄道です。前回の訪問は1989年のGWでした。その時の様子は第376話 ~第378話をご覧下さい。今回は1995年のGWですが、前回から6年のブランクがあり、その間の津軽鉄道は元国鉄キハ11形だったキハ24025,24026が廃車となり、代わってJR東からキハ22…

第1109話 1995年片上:廃止から4年目の再会(その3)

今回は7か月後に再訪問した備前片上の様子です。夏なので雑草が生い茂っていますが、留置車両は変わらずです。 1.キハ802 (備前片上:1995年8月) キハ802は、前面のガラスが割られていました。もうこうなって来るとスクラップモードです。素晴らしい車両…

第1108話 1995年片上:廃止から4年目の再会(その2)

この年の1月に備前片上に保管されていた車両を見に行きましたが、こんどは同年8月に柵原の様子を見に行きました。この頃は、片上鉄道の代替バスが、片上鉄道とほぼ同じルートで運行されていました。よって、和気から柵原へバスで移動しました。 1.元片上鉄…

第1107話 1995年片上:廃止から4年目の再会

片上鉄道が廃止されてから今年で32年が経ちました。この片上鉄道の廃止が、山陽路に展開したローカル非電化私鉄の実質的な終焉でしたが、今となっては、もう片上鉄道が存在していたことすら忘れ去られてしまった感じです。 さて、廃止から4年目のある日、片…

第1106話 1993年小湊:どうにも変わらぬ面々!(その3)

小湊鉄道の続きです。この日は上総鶴舞付近で走行列車の撮影を行いましたが、梅雨時で天気もはっきりせず、だんだん蒸し暑くなってきたので、撮影場所の移動はやめて、もう少しこのあたりで撮影を続けることにしました。 1.キハ200形2連 (上総鶴舞:1993…

第1105話 1993年小湊:どうにも変わらぬ面々!(その2)

この日、どこで撮影するか決めていませんでした。終点まで乗ってしまうと結構運賃が高いので、とりあえず毎度の上総鶴舞で下車しました。上総鶴舞まで来ると里山を感じる、小湊鉄道らしい風景が展開しますが、難点は列車本数が少ないことです。 1.キハ200…