ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1116話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!(その3)

南海電鉄高野線の橋本から先は山岳路線となるローカル線ですが、以前は河内長野~橋本間も紀見峠を越える単線で17m車しか入線できない山岳路線でした。その区間は昭和40年代後半から複線化と線形改良が着手されて段階的に大型車の入線と高速化が進みましたが…

第1115話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!(その2)

アオ虫の追っ掛けは、いつも紀伊清水まで出向くとは限りません。近場でも撮影をしていました。しかし、近場は複線区間で街中でもあるため開けた場所がなく、あまり良い写真が撮れません。 1.21000系旧塗装4連+2000系2連 (三国ヶ丘~堺東:1995年11月) こ…

第1114話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!

南海ズームカーの話題は、第810~第812話で、その出会いについてお伝えしましたが、その後も通勤途中で見かける旧塗装の初代ズームカー(アオ虫)が気になり、暇を見つけては、アオ虫を追い掛けました。 今回は1995年の夏から秋にかけての、アオ虫の追っ掛け…

号外:令和6年

明けましておめでとうございます。 令和6年です。いつもご笑読頂きまして、誠にありがとうございます。そして、本年も当ブログを宜しくお願い致します。 ところで、私事ですが昨年は還暦を迎えまして、自由人になろうと意気込んでいましたが、結局、自由人に…

第1113話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その4)

客車列車の来ない花見輸送は拍子抜けでした。これから先、機関車だけではなく気動車もいつ壊れるかわかりません。 ・・・が、しかし、とうとう津軽鉄道にも新車の話しが・・・。 1.キハ22027+キハ22028 (嘉瀬~金木:1995年5月) 津軽鉄道の気動車は昭和3…

第1112話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その3)

天気が悪いと、津軽鉄道の車両はどうしてもくすんでしまいます。これは塗色のせいでしょうが、加えて煤けた車両は津軽の、冬の暗いイメージを連想してしまい、なぜか侘しさをそそります。 1.キハ22029,キハ22028 (金木:1995年5月) ここは金木駅です。…

第1111話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車(その2)

この日の撮影は、久々に学生時代にバイトで知合った旧型車同好の友人と青森周辺の私鉄を早回りしている最中でした。津軽に来る前は南部縦貫を訪問しましたが、だんだん天気が悪くなり、津軽では雨・・・。 1.キハ24023 (芦野公園:1995年5月) この日は午…

第1110話 1995年津軽:綺麗な桜と煤けた気動車

久々の津軽鉄道です。前回の訪問は1989年のGWでした。その時の様子は第376話 ~第378話をご覧下さい。今回は1995年のGWですが、前回から6年のブランクがあり、その間の津軽鉄道は元国鉄キハ11形だったキハ24025,24026が廃車となり、代わってJR東からキハ22…

第1109話 1995年片上:廃止から4年目の再会(その3)

今回は7か月後に再訪問した備前片上の様子です。夏なので雑草が生い茂っていますが、留置車両は変わらずです。 1.キハ802 (備前片上:1995年8月) キハ802は、前面のガラスが割られていました。もうこうなって来るとスクラップモードです。素晴らしい車両…

第1108話 1995年片上:廃止から4年目の再会(その2)

この年の1月に備前片上に保管されていた車両を見に行きましたが、こんどは同年8月に柵原の様子を見に行きました。この頃は、片上鉄道の代替バスが、片上鉄道とほぼ同じルートで運行されていました。よって、和気から柵原へバスで移動しました。 1.元片上鉄…

第1107話 1995年片上:廃止から4年目の再会

片上鉄道が廃止されてから今年で32年が経ちました。この片上鉄道の廃止が、山陽路に展開したローカル非電化私鉄の実質的な終焉でしたが、今となっては、もう片上鉄道が存在していたことすら忘れ去られてしまった感じです。 さて、廃止から4年目のある日、片…

第1106話 1993年小湊:どうにも変わらぬ面々!(その3)

小湊鉄道の続きです。この日は上総鶴舞付近で走行列車の撮影を行いましたが、梅雨時で天気もはっきりせず、だんだん蒸し暑くなってきたので、撮影場所の移動はやめて、もう少しこのあたりで撮影を続けることにしました。 1.キハ200形2連 (上総鶴舞:1993…

第1105話 1993年小湊:どうにも変わらぬ面々!(その2)

この日、どこで撮影するか決めていませんでした。終点まで乗ってしまうと結構運賃が高いので、とりあえず毎度の上総鶴舞で下車しました。上総鶴舞まで来ると里山を感じる、小湊鉄道らしい風景が展開しますが、難点は列車本数が少ないことです。 1.キハ200…

第1104話 1993年小湊:どうにも変わらぬ面々!

1993年と言えば、関東鉄道常総線にキハ2100形が導入された年でした。いよいよ常総線も中古車体質から脱却となったわけですが、これが少しはご近所に刺激を与えたのではないかと、梅雨空の小湊鉄道を訪問しました。 1.キハ200形 (五井機関区:1993年6月) …

第1103話 番外編:ナローのキットにはまった頃(その4)

なぜかオレンジカンパニーのナローキットにはまってしまいましたが、その理由は、やはり1/80のスケールにあったものと思います。ここで、他の模型を交えてスケール感覚を確認してみたいと思います。 1.オレンジカンパニー(1/80)とモデル8(1/87) 私が既製…

第1102話 番外編:ナローのキットにはまった頃(その3)

さて、天賞堂エバーグリーンショップでまとめ買いしたオレンジカンパニーの九十九里シリーズですが、これで既成キットの1/80ナローが一挙に3両増備されました。それまで私はスクラッチビルド志向でしたが、1/80ナローの製品に対して最も動揺した頃でした。 …

第1101話 番外編:ナローのキットにはまった頃(その2)

そして、オレンジカンパニーから九十九里鉄道の丸山単端が、拘りの1/80キットで発売されました。正直、丸山単端ならプラ板でも作れると思い、標記だけ買うつもりでしたが、これもお試しでキットを買ってしまいました。 1.オレンジカンパニーの九十九里鉄道…

第1100話 番外編:ナローのキットにはまった頃

半年ほど前に、当ブログは第1000話を過ぎましたが、どこまで続くのか?。 今回は第1100話の節目です。ローカル線ネタはそろそろ先が見えて来ましたが、番外編ネタはローカル線に拘らなければいろいろあります。今回はどうするか思案した結果、久々に鉄道模型…

第1099話 1996年近江:避けて通れない車歴の呪縛(その5)

今回は再び近江鉄道の電車の話題に戻ります。この頃は1系などのいわゆる近江形湘南電車の置き換えのため、西武鉄道から401系が大量に運び込まれていました。すでに車両の改造も着手されて彦根構内には改造が完了した車両や改造中の車両も見られました。 1.…

第1098話 1996年近江:避けて通れない車歴の呪縛(その4)

近江鉄道と言えば、古典電機の博物館として有名でしたが、現役を退いた機関車達はしばらく意味不明な保管期間を経て、自社のミュージアムに落ち着きました。これで一安心と思っていましたが、世の中そんなに甘くはありません。本業の経営が傾くと真っ先に槍…

第1097話 1996年近江:避けて通れない車歴の呪縛(その3)

彦根の構内には、失業した電気機関車が大量に留置されていましたが、電車と違い、ほとんどが車籍を有していました。もう貨物輸送もないのに、どうして廃車にしないのか?この頃はまだ、ミュージアムの計画もなく、ただ留置されているだけでした。 1.ED144 …

第1096話 1996年近江:避けて通れない車歴の呪縛(その2)

さて、スズメ蜂から逃れましたが、遺跡発掘は続きます。留置車両は数珠つなぎ状態で、極めて撮影し辛い状況ですが、幸いところどころ離れて置かれていました。今度は撮影できそうな電車探しですが、広角レンズが欲しいところです。 1.旧モハ103? (彦根:…

第1095話 1996年近江:避けて通れない車歴の呪縛

今回は5年ぶりとなる1996年の近江鉄道の訪問です。ずいぶん間が空いてしまいましたが、その理由は実質的に古い車両がなかったからです。しかし、前回第467話 、第468話でお伝えした通り、近江鉄道の車両は認可上の車歴がとんでもないことになっており、1996…

第1094話 1995年阪堺:堺の街並み(その3)

堺市街地の阪堺線は、広い道路と専用軌道により、電車の撮影には申し分ありません。しかし、ロケーション的には平凡で面白くありません。やはり、路面電車は多少撮り辛くても、まわりがゴチャゴチャして、賑やかな方が撮り甲斐があります。 1.モ171 (妙国…

第1093話 1995年阪堺:堺の街並み(その2)

さて、今回は大和川を渡って堺市内に入ります。阪堺電車は開業が古く、この阪堺線は明治末期には開業しています。開業時には南海電鉄とは別会社だったので、乗客の奪い合いが激戦だったようです。また、堺市内においては終戦後の道路拡幅と専用軌道により、…

第1092話 1995年阪堺:堺の街なみ

この年、転勤で堺市の住民となった私は、時々阪堺電車の撮影に出かけました。今回は、堺市内を走る阪堺電車とその街並みの様子です。 大阪市内を走る阪堺電車は、大阪の下町を走るイメージですが、大和川を渡って堺市に入ると、また一味違った雰囲気となりま…

第1091話 1995年高松琴平:忘れ得ぬあの日(その3)

さて、ここから日が変わりますが、2週間後です。この日は大阪出張の途中でしたが、休日出勤が続いたため、突然代休をもらうこととなり、せっかくなので正月のリベンジで、またまた高松に来てしまいました。 1.1011+1012 (仏生山:1995年1月) しかし、こ…

第1090話 1995年高松琴平:忘れ得ぬあの日(その2)

この日は、長尾線の後に琴平線にも出向きました。まだ正月3ヶ日の余韻で、琴平線は増結運転されているだろうと思ったからです。特に吊掛車の稼働に期待が持てるからです。 1.100+30形2連 (西前田~水田:1995年1月) 天気が悪くなってきました。ここまで…

第1089話 1995年高松琴平:忘れ得ぬあの日

1995年は広島の仕事が一段落し、こんどは海外の案件に振り回されていましたが、気晴らし有ってのお仕事です。そんなわけで正月早々、一畑と琴電へ気晴らしに出向きました。今回はその琴電の様子です。 1.120+510 (高田~西前田:1995年1月) 半年ぶりの琴…

第1088話 1994年野上:野上谷の寒い朝(その4)

もう2ヵ月少々で野上電鉄は廃止となります。この頃はまだ、さよならムードではありませんでしたが、車両は必要以上の手入れはされていない様でした。そして、車内や車庫内の撮影は禁止となり、なんだか険悪なムードでした。 1.モハ26+モハ25 (北山:1994…