ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

号外:わが青春のボロ電は今・・・(その5)

いよいよ広島滞在最終日の3日目となりました。最後は宮島線の撮影です。この日の予定は宮島線の撮影と、久々に宮島に渡って修繕された厳島神社の大鳥居を拝んで、夕方の新幹線で東京に戻るつもりでしたが、もうそこまで台風が来ており、昼には撤収しないと帰…

号外:わが青春のボロ電は今・・・(その4)

今回も広島滞在二日目の続きです。 実はこの日は、二日酔いにもかかわらず早起きして、瀬野のスカイレールを見に行きました。私にとって瀬野は、やはりEF59なのですが、もうすぐスカイレールがなくなると聞いたので乗り納めです。しかし、初めてではなく二回…

号外:わが青春のボロ電は今・・・(その3)

炎天下のなか、結局、広島駅から歩いて天満町まで来ました。ここは私が通っていた高校の近くで、良しも悪しも思い出の地です。電車通りは裏道なので自動車が少なく、昔から撮影には好都合です。軌道も石畳みが敷かれて下町の情緒満点です。しかし、走って来…

号外:わが青春のボロ電は今・・・(その2)

今回の広島遠征は2泊3日でしたが、同窓会やら飲み会の都合で各日4時間程度の撮影時間しかありませんでした。よって、短時間で効率よく撮影するため、暑かったのですが極力歩きながらの撮影となりました。 1.5103編成 (銀山町~稲荷町:2023年8月) 初日は…

号外:わが青春のボロ電は今・・・

号外です。 今年のお盆んは、中学校時代の還暦同窓会で久々の広島へ行ってきました。・・・とは、言うものの、やはり理性が抑えきれずスマホを片手に市内を彷徨。そして、わが青春のボロ電は今・・・。 2泊3日の遠征でしたが、台風が気になってどうしようも…

第1044話 1993年鹿島:幻滅の白い気動車(その3)

この日は天気に恵まれて撮影日和と言うよりもハイキング日和でした。久々にキハ602に乗って菱枠台車の揺れを堪能し、下車したのは借宿前でした。ここからは鉾田寄りの丘陵地帯で撮影です。 1.キハ602 (借宿前~巴川:1993年5月) まずは乗って来たキハ602…

第1043話 1993年鹿島:幻滅の白い気動車(その2)

徐々にローカル線にも新しい車両が導入され、古いボロい車両を追い掛けていた私にとっては、趣味的に厳しい状況となってきました。趣味を継続するためには、新しい車両を受け入れなければなりませんが、なかなか前向きにはなれません。 1.KR500形 (四箇村…

第1042話 1993年鹿島:幻滅の白い気動車

1993年の穏やかな五月晴れの日に鹿島鉄道を訪問しました。鹿島鉄道の沿線は田植えも終わり、すっかり初夏の様相です。 1.キハ601 (四箇村~常陸小川:1993年5月) 心配だったNDCの増備は4両でストップしていましたが、道産子の湘南型気動車は元夕張鉄道の…

第1041話 1994年福井:モハ160形を追い掛けろ!(その3)

三十八社では、いつ来るか分からないモハ160形を先回りしたものの、なかなかやって来ません。とりあえず、三十八社の付近をブラブラしながら来る列車を撮影です。 1.モハ82+クハ82 (三十八社:1994年10月) 80系は午前中もここで撮影しました。この車両は…

第1040話 1994年福井:モハ160形を追い掛けろ!(その2)

この日は想定外のモハ160形の試運転に遭遇し、念願の走行撮影が叶いました。まあ、わざわざ東京から年に2回も出向いているので、たまには良いこともあります。 1.モハ161-1+モハ161-2 (福井新~木田四ツ辻:1994年10月) さて、この試運転は乗務員教習に…

第1039話 1994年福井:モハ160形を追い掛けろ!

今回は第947話の続きです。第947話では予期せぬモハ160形の試運転に遭遇しました。よって、モハ160形を追い掛けて、後続列車で福井方面に向かいました。試運転列車の運行経路が不明だったので、最悪すれ違わないように福井新で下車して様子を伺いました。 1…

第1038話 1996年川島界隈:死して屍拾う者なし!!(その3)

川島の引込線は、日本コンクリートの工場を過ぎると広大な鬼怒川河川敷に出ました。この先は、河川改修の関係で線路が撤去中でしたが、こんなタイミングに出くわすとは、何かの因果なのか?今回は引込線探訪の最終回です。いよいよクライマックスのアレが登…

第1037話 1996年川島界隈:死して屍拾う者なし!!(その2)

引き続き、川島の引込線探訪です。 ところで、川島はとても不便なところでした。都内からだと、常磐線友部経由、東北本線小山経由、関東鉄道常総線下館経由の3ルートがありますが、列車本数、所要時間、低コスト重視で小山経由を選択しました。小山と言えば…

第1036話 1996年川島界隈:死して屍拾う者なし!!

「川島」と聞いてピンとくる人は病的な専用線マニアか、さもなければ変態的なトロッコマニアだと思います。ちなみに私はそのどちらにも該当します。さて、「川島」初心者の方に補足しますが、川島(かわしま)とは、JR水戸線川島駅です。川島には日本コンク…

第1035話 1994年大井川:「あかいし号」引退の頃(その3)

この日の大井川鉄道は、4連は走りませんでしたが、元名鉄3800系モドキが2編成運用されていました。名鉄3800系と言えば、戦中設計の運輸省規格電車です。その仲間は富山地方鉄道や豊橋鉄道にも転じましたが、いずれも既に消滅しており大井川に残る2編成だけが…

第1034話 1994年大井川:「あかいし号」引退の頃(その2)

今回は初っ端から廃車の話題で始まり、気が重くなりましたが、ここからは気を取り直して現役車両の様子です。今回は大井川鉄道に南海電鉄のズームカーが譲渡されたとの情報が入ったので、その情報確認が目的でした。幸いズームカーはまだ整備待ちの状態だっ…

第1033話 1994年大井川:「あかいし号」引退の頃

SLの陰に隠れて、安泰だった大井川鉄道の吊掛車でしたが、老朽化のためそろそろ車両の置換え時が近づいて来ました。しかし、その代替として、もう中古吊掛車のあてがなくなって来たので、廃車が出たらその穴埋めは、どこかのカルダン車を購入せざるを得なく…

第1032話 1995年南海(貴志川):なにはともあれモハ1201形(その4)

南海モハ1201形の車歴はさておき、1995年1月17日に阪神淡路大震災が発生しました。特に神戸方面は甚大な被害を受けて多くの犠牲者がでました。道路や鉄道も寸断され、私が幼少の頃住んでいた夙川辺りも、阪急電車の高架橋が崩壊して近づくこともできない程の…

第1031話 1995年南海(貴志川):なにはともあれモハ1201形(その3)

前回から南海電鉄モハ1201形の車歴の話題になりました。貴志川線には10両のモハ1201形が残存していましたが、この他のモハ1201形についても車歴が気になるところです。以前、第208話でも触れましたが、モハ1201形は複数の形式から統合されたり、分離されたり…

第1030話 1995年南海(貴志川):なにはともあれモハ1201形(その2)

南海貴志川線に最後まで残ったモハ1201形は比較的初期車が多く残っていましたが、いずれも結構原形を留めていました。他形式からの編入を含めて、かつては累計46両も在籍し、廃車後に他社へ転じた車両もありましたが、結果的に自社のモハ1201形が一番長生き…

第1029話 1995年南海(貴志川):なにはともあれモハ1201形

仕事の関係で知合った南海電鉄の方から、貴志川線の車両交代についていろいろと教えて頂き、モハ1201形が1995年3月で引退することを知りました。戦前生まれの古豪もいよいよ見納めです。 1.モハ1241+モハ1234 (吉礼~岡崎前:1995年1月) この頃、私は広…

第1028話 1994年立山砂防:ダイヤなき復旧の春(その3)

忙しない一日が過ぎました。夕方になると、復旧作業を終えた人達を乗せて、帰宅列車が続々と山を下って来ました。この日の撮影も帰宅列車で締めです。 1.人車列車 (中小屋付近:1994年5月) 千寿ケ原行きの機関車はバック運転です。機関車の後部にはヘッ…

第1027話 1994年立山砂防:ダイヤなき復旧の春(その2)

この日は、まだ暫定運行だった立山砂防軌道ですが、なんだかんだ頻繁に列車が運行されていました。午後になり、陽の向きも変わったので再び中小屋のスイッチバックへ行ってみました。 1.モーターカー (中小屋スイッチバック:1994年5月) 早速現れたのは…

第1026話 1994年立山砂防:ダイヤなき復旧の春

当ブログの第927話~第929話では、冬眠から目覚めて水谷へ向けて軌道の復旧作業が始まった立山砂防軌道の様子をお伝えしましたが、今回もその続きです。立山砂防軌道はその年の積雪にもよりますが、概ね4月下旬から6月頃まで、砂防工事以前に自らを復旧する…

第1025話 1995年豊橋:狙いは朝ラッシュ!!(その5)

日中の留置車両を見るため、終点の三河田原に来ました。ここは渥美半島の中程に位置し、地図で見る限りそれほど目立った場所ではなさそうですが、渥美線の高頻度運行やラッシュ時の4連運転などから、愛知県第二の都市である豊橋を支えるそれなりの場所のよう…

第1024話 1995年豊橋:狙いは朝ラッシュ!!(その4)

撮影ポイントをしっかり確認していなかったので、無駄足を踏んでしまいました。結局、植田の築堤に再び戻って来ました。時間的にラッシュも終わる頃ですが、陽の向きは三河田原寄りが順光となり、ここが一番無難なようです。 1.モ1901+モ1951 (植田~芦原:…

第1023話 1995年豊橋:狙いは朝ラッシュ!!(その3)

この日は、早朝から豊橋鉄道の撮影に臨みましたが、結果として全形式の車両を撮影できました。やはり、「何かのついで」ではなく、真面目に向き合うことが大切ということです。 1.モ1901+モ1951 (大清水~向ヶ丘:1995年11月) ところで、1900系は種車の…

第1022話 1995年豊橋:狙いは朝ラッシュ!!(その2)

豊橋鉄道はローカル線と思っていましたが、ラッシュ時は4連がどんどんやって来ました。とてもローカル線とは言えない状況でした。 1.モ1954+モ1904+モ1852+モ1802 (芦原~植田:1995年11月) この列車は先ほども撮影した列車です。ラッシュ時の運用列車は、一…

第1021話 1995年豊橋:狙いは朝ラッシュ!!

1995年当時、全国の私鉄から吊掛車が消滅してゆくなかで、比較的安泰だったのが豊橋鉄道でした。豊橋鉄道は一時期、名鉄5200系を大量導入して車両の体質改善を図りましたが、まだ半数は吊掛車でした。 1.モ1956+モ1906 (芦原~植田:1995年11月) ところが…

第1020話 1993年日立:赤い電車大増殖!!(その2)

この日の日立電鉄は、7月に導入されたばかりの「古い新車モハ3000形」が2本運用されていました。いつの間にか、赤い電車が大増殖していました。そして、いよいよ雑多な旧型車達の終焉が近づいてきました。 1.モハ3023 (川中子~常陸岡田:1993年10月) モ…