ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第42話 1992年一畑 赤いデハニを求めて(その2)

一畑電鉄の初詣輸送は、列車の運行系統まで変えてしまう程の大掛かりな臨時ダイヤでした。

普段は電鉄出雲市~松江温泉間がメインラインで、途中の川跡~出雲大社前間が支線の大社線大社線内を両運ワンマンカーのデハ1形がピストン運転していました。これが、正月3ヶ日は出雲大社前~松江温泉間がメインラインとなり、出雲市~川跡間がピストン運転となります。これに加えて臨時の特急や急行も走るので、不慣れなダイヤに関係者は大変だったと思います。どの列車も満員御礼状態で途中の無人駅では集札まで手が回らず、果たしてどの程度の人がお金を払って乗っていたのか?それにしても出雲大社の集客パワーには恐れ入ります。

 

1.クハ183+デハ83 (大和紡前~大津町:1992年1月)

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正月三ヶ日は出雲市~川跡間が支線扱いとなります。この日はクハ183+デハ83がピストン輸送を行っていました。

 

2.デハ3 (川跡:1992年1月)

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いつもは大社線でピストン輸送を担当するデハ3ですが、 正月三ヶ日は単行の出る幕がなく、川跡の側線で休息していました。

 

3.70形2連急行 デハ71+クハ171 (高浜~川跡:1992年1月)

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初詣輸送期間中の 70形は、朝の松江温泉から出雲大社前行きと、夕方の出雲大社から松江温泉行の1往復が4連の特急となりました。日中は2連に分かれて急行や各停の運用に就いていました。

 

4.70形4連特急 デハ72+クハ172+デハ71+クハ171 (遥堪~高浜:1992年1月)

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特急のヘッドマークが誇らしげな70形4連です。

冬の山陰地方は天気が変わりやすく、ついさっきまで小雨が降っていましたが、特急の登場に合わせて陽が射し、綺麗な4連が撮れました。 

 

5.70形4連特急 クハ171+デハ71+クハ172+デハ72 (遥堪~高浜:1992年1月)

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6.元西武車の3連 デハ62+クハ191+デハ91 (高浜~川跡:1992年1月)

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オール西武版湘南顔の編成です。先頭のデハ62は、わざわざ湘南顔で両運化された車両で、本家の西武鉄道にも存在しなかった一畑オリジナルの電車です。切り継ぎした模型を実車で再現した様な車両でした。