ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第114話 1988年津軽 北国の春(その3)

今年の東京の桜はピークを過ぎました。これから桜前線はどんどん北上して行きますが、津軽の桜はGWの頃でしょうか。

青森は弘前の桜が有名ですが、津軽の芦野公園も負けていません。1988年5月のGWは、芦野公園の桜が満開で春爛漫でした。これが正真正銘の“北国の春”です。

 

1.DD351+オハフ331+オハ463 (芦野公園:1988年5月)

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 津軽鉄道は、芦野公園を貫いており、この時期桜のトンネルとなります。

DD351が牽く客車列車がやって来ました。これを撮影したくてここまで来ました。それにしても見事な桜です。

 

2.キハ24023 (芦野公園:1988年5月)

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桜のトンネルを行く列車は珍しいのか、この場所だけは同好者が結構いました。しかし、天気が怪しくなってきました。 

 

3.キハ24026+キハ24025 (芦野公園:1988年5月)

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 ときどき酔っ払いが線路をフラフラしており、列車は最徐行です。東京辺りの桜の名所では立ち止まることすら困難なほど混みますが、芦野公園は地元の憩の場で花見ものんびりしていました。あちこちで宴会が開かれ、屋台や見世物小屋まで出ており、寅さんでもいそうな雰囲気です。

 

4.キハ24021 (毘沙門~嘉瀬:1988年5月)

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 普段は閑散としている芦野公園駅ですが、この日だけはにぎやかです。画面の右端に何やら車両らしき物が写っていますが、これはかつてストーブ列車で活躍していたオハ311を保存していたものです。この時は、このオハ311もいずれは朽ち果ててしまうものと思っていましたが、その後“青天の霹靂”で、このオハ311は現在交通博物館で、記念物並に整備されて保存されています。

 

5.キハ24026+キハ24025 (毘沙門~嘉瀬:1988年5月)

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 毘沙門~嘉瀬間は緩やかな丘陵地帯を走っています。背後には大きな沼が見えます。

 

6.キハ24026+キハ24025 (毘沙門~嘉瀬:1988年5月)

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 この頃、国鉄の路線からキハ11形が消えて各地のローカル私鉄で第二の奉公をしていましたが、意外と写真を撮っていません。理由は国鉄キハ11形だったからですが、キハ11形の余命は短く、津軽のこの車両も1990年1月に廃車となってしまいました。