ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第230話 1986年松本:アルピコじゃなかった頃(その2)

松本電鉄の路線は波田を過ぎると急に過疎地帯に入ります。

民家も少なく輸送需要も極端に減り、上高地の有無には関係なくこの区間は廃止となってもおかしくない感じでした。

 

1.モハ10形2連 (渕東~波田:1986年8月)

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 上高地線は、松本から波田あたりまでは松本盆地の比較的平坦部ですが、波田を過ぎると松林の峠があり、電車は勾配を登り山間部に入ります。

 

2.モハ10形2連 (渕東~波田:1986年8月)

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 波田から先、峠を登ると列車は山間の農村地帯に入り民家もまばらとなります。この辺りから景色も良くなり撮影には最適となりますが、雨ではどうしようもありません。

 

3.モハ10形2連 (波田~渕東:1986年8月)

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 この路線は1986年時点、新島々が終点でしたが、1984年までは新島々のもう一つ先の島々が終点でした。新島々~島々間は1983年に台風の影響で土砂災害に遭い、復旧することなく廃止となりました。

 

4.モハ10形2連 (波田~渕東:1986年8月)

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 この日は雨のため、視界もよくありませんでしたが、渕東付近は山間で障害物もない撮影に最適の場所です。10形電車が走っているうちに、天気の良い日にもう一度撮影に訪れたかったのですが、それは叶いませんでした。

 

5.モハ10形2連 (新村~三溝:1986年8月)

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 この写真は新村付近の田園地帯です。松本は盆地なので天気がよければ背景に山々がそびえますが、この日はガスで山は見えません。