1986年3月は特別な意味もなく冬の北海道へ向かいました。
三菱石炭鉱業鉄道のストーブ列車を見たかった理由はありましたが、それだけで渡道するのはもったいないと、暇な貧乏学生だった私は、例の北海道ワイド周遊券をフル活用して、道内の夜行急行をねぐらに、結局冬の北海道を1周してしまいました。
そして再び釧路の太平洋炭鉱を訪問しました。
1.161号の牽引する空車列車 (春採選炭場:1986年3月)
前年夏の初回訪問時とは違い、釧路は快晴でした。
今回は前回訪れなかった春採の選炭場に出向きました。初回訪問ではここまで来なかったため、お目当ての凸型8t電機を見ることが出来ませんでした。今回はそのリベンジでしたが、やはり凸型8t電機はもういませんでした。
2.所在場所(引用:国土地理院1/12500地形図「釧路」昭和48年発行)
今回は、春採電車線の路線を国土地理院の地形図でご紹介します。この地図は1973年(昭和48年)発行のものです。つい最近廃止された太平洋石炭販売の路線が、まだ釧路臨港鉄道時代で、春採から東釧路方面への路線も記載されています。そして春採電車線は、最も元気だった頃です。
地図を見ると、当時の春採電車線は本線から分岐する支線も存在していました。また、地図の右下には本線とつながらない軌道も記されています。これらは当時、春採坑以外にも坑口があったことを示しますが、昭和40年代にはなくなってしまった様で実態がわかりません。
3.163号の牽引する空車列車 (春採選炭場:1986年3月)
東芝製の凸型8t電機はもういませんでしたが、ニチユ製の新税 凸型16t電機がせわしなく走っていました。それにしても、この機関車は正面から見ると恐ろしくノッポな車両でした。
4.161号の牽引する空車列車 (春採選炭場:1986年3月)
選炭場のループを走る運炭列車は、まるで模型を見ている様でした。まさに、「丘の上のレイアウト」と言ったところです。
5.161号の牽引する積車列車 (春採選炭場付近:1986年3月)
ここは春採選炭場のループ入口です。線路が3本敷かれていますが、列車は右側通行なので、手前の線路が鉱業所に戻る線路です。一番向こう側の線路は多目的な線路です。このあたりに半年ほど前まで凸型8t電機が留置されていたそうです。
6.161号のサイドビュー (春採選炭場:1986年3月)
ひょろ長いノッポ電機も真横から見ると、結構しっかりしていました。