ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第535話 1993-94年広島:バブル期の強烈な広告電車(その3)

続いて、元大阪市電の広告電車です。

大阪市電の広告電車は結構強烈でした。もっとも、スポンサーさんは電車を気にして広告を出しているわけではないので、仕方ありません。

 

1.905 (福島町~西観音町:1993年7月)

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 この電車は、当時出始めた携帯電話の広告電車です。

この電車の本当の色は、右端に小さく写っている茶色い電車と同じでした。それにしても、このカラーリングは何を意味するのか、こうなると救いようがありません。

 

2.906 (宇品:1993年8月)

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 こちらは少しまともですが、大手OA機器メーカーの広告電車です。この電車もこの色が何を意味するのかわかりませんが、携帯電話の電車に比べると色も薄く、影も薄いです。

 

3. 907 (宇品:1993年8月)

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この電車は広告電車と言うより、どこにでも走っていそうな普通の塗装ですが、広島では有名な地元料理専門店の広告電車です。広島ではTVコマーシャルで誰でも知っているお店ですが、この電車を見てもお店の名前がなければ誰もわかりません。なにも全面広告でなくても普通の広告で十分な気がしますが・・・

 

4.772 (宇品:1994年2月)

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 ここからは、年増の厚化粧です。

この電車は、「大人の男の缶コーヒー」をイメージしたカラーリングのようですが、残念ながら電車が古すぎて大人の渋さより老人の痛々しさを感じてしまいます。大阪市電時代にはこんな塗装にされたことはなかったはずですが、これが民間の洗礼とでも言うのでしょうか、天下るとこうなってしまいます。

 

5.768 (宇品:1993年8月)

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 これもスポンサーは違いますが、缶コーヒーの広告電車です。コーヒーなのになぜか青です。全く広告のイメージに合いませんが、電車にも全く合いません。

 

6.768 (宇品:1994年2月)

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  そして、反省したのか、半年後はコーヒー色に塗り直されました。これなら誰が見てもコーヒー電車ですが、気が付けばオリジナル塗装に戻ってしまった感じです。前面の白帯は、オリジナル塗装ではない意思表示なのか?

 

さて、昨今では著作権やら肖像権などうるさく、写真に写ってしまった看板や広告、人の顔まで消したりぼかしたりして画像を投稿するケースをよく見ます。これ、結構面倒くさいです。ましてや今回の様に全面広告電車など、どうすりゃいいのか?考えるだけあほらしくて、やってられません。よって、今回はあえて、ありのままの画像で、それを逆手に取った話題にチャレンジしてみました。最後になりましたが、話題に挙げた広告電車のスポンサーの皆様方には、悪しからずご了承願います。 

ところで、今回は広電の広告電車だけ集めてみましたが、広島に滞在していた2年間に広電の写真を撮り過ぎてしまい、その他の写真をどうするか悩んでいます。広電はローカル電車ではありませんが、今後は適当に写真を選んで、形式ごとにお伝えしようかと思います。