ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第553話 1989年関東(龍ヶ崎):ガラパゴス健在!!(その2)

この日は、竜ケ崎に来たついでに、少々沿線撮影も行いました。

 龍ヶ崎線は僅か4.5kmの路線なので、帰りは佐貫まで歩いて戻りました。

 

1.キハ522+キハ521、キハ531 (竜ケ崎:1989年4月)

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 龍ヶ崎線の車両は、たったの4両です。ラッシュ時には3連が運転されるので、これが最少の必要車両数ですが、日中は単行の1運用なので、残った3両は昼寝です。この日はキハ532が運用されていました。

 

2.元貨車の倉庫 (竜ケ崎:1989年4月)

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 この倉庫は元関西鉄道の有蓋貨車だったテワ1です。1900年関西鉄道四日市工場製の貴重なお宝です。国鉄を経て、鹿島参宮鉄道に移り、鉾田線で使用された後に龍ヶ崎線へやって来たもので明治の遺産でした。

 

3.SL4号機(保存) (竜ケ崎市内:1989年4月)

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竜ケ崎駅近くの公園には、龍ヶ崎線で最後まで使用されていたSL4号機が保存展示されていました。屋根付きでフェンスで囲まれていましたが、落書きだらけで困ったものです。 4号機は龍ヶ崎線の前身である竜ケ崎鉄道が新製した1925年川崎製造船製のC型タンク機です。1971年まで使用されていました。

 

4.キハ532 (入地~竜ケ崎:1989年4月)

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 龍ヶ崎線は、常磐線が竜ケ崎を通らなかったために、竜ケ崎と常磐線の佐貫を結ぶために開業した路線です。竜ケ崎市街地は住宅も多くて賑やかですが、佐貫へ向かう道中は農村地帯と化します。

 

5.キハ532 (入地~竜ケ崎:1989年4月)

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 農村地帯に入ると、民家はなくなります。約2kmほど坦々と田園地帯を走りますが、こんな風景を見ていると、竜ケ崎が都心への通勤圏内で、この路線が関東鉄道のドル箱路線とは思えませんでした。

 

6.キハ532 (入地:1989年4月)

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 ホーム脇の桜の古木には花がチラホラ。ここは、龍ヶ崎線唯一の中間駅である入地です。路線のほぼ中間地点です。

龍ヶ崎線は全駅ともホームが同じ側なので、車両の運転席が前後ともホーム側に設置されています。よって、佐貫寄りは左側運転席、竜ケ崎寄りは右側運転席です。ところで、車両のドアは両サイドにありますが、使用されるのはホームのある側のみなので、ホームの反対側のドアは全く使用されません。

この時の訪問では、在来車の動向は安泰そうでした。よって、龍ヶ崎線に元国鉄キハ35系が入る可能性はないものと確信できました。