ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第585話 1992年富山地鉄:テレビカー参上(その2)

富山地鉄の列車撮影は列車を主体に撮るなら、越中荏原~越中三郷~越中舟橋あたりがお薦めです。この区間立山線と黒部線の両方の列車が往来するので列車本数が多く、田園地帯なので障害物もなく、午後は立山連峰を背景に順光で撮影できます。

 

1.モハ14711+クハ11 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 この場所で待っていると、ほとんどの車両が撮影できます。

モハ10030形の導入により風前の灯となったモハ14711+クハ11がやって来ました。この車両は少数となった吊掛車ですが、富山地鉄から吊掛車がいなくなるのは、そう遠くではありませんでした。

 

2.モハ14722+クハ172 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 今度は従来塗装のモハ14722+クハ172です。一見してモハ10020形そっくりですが、後ろのクハ172は元3連だった頃の中間車で、長さが1mほど短い車両です。なぜ短かったのか、その理由は第444話をご覧下さい。

 

 

3.モハ10031+モハ10032 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 おや、そのまんまのテレビカー参上です。どういうわけか、モハ10030形の第1編成は京阪特急色そのままでした。そのうち、緑と黄色の新塗装になりますが、現在は第2編成が、ご存知のダブルデッカーを中間に挟み、再び京阪特急が復活しています。

 

4.モハ10030形2連 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 ところで、モハ10030形は前述の通り、台車は元営団3000形の廃車発生品であるFS-336を流用しましたが、なんとこの台車が富山地鉄の路線に馴染まず、早々FS-510に振り替える事態になりました。やはり台車には路線固有の相性というものがあるようです。

 

5.モハ14761+モハ14762 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 お次は、富山地鉄ご自慢の列車です。この車両はテレビカーよりも8年も若い車両ですが、モハ10030形には、かなり押され気味でした。

 

6.JR西485系3連 (越中三郷~越中舟橋:1992年8月)

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 おっと、地鉄電車じゃなく元国鉄がやって来ました。天下の国鉄型特急車も3連ではなんとも貧相に見えます。この頃は大阪から特急「雷鳥号」や、臨時急行の「リゾート立山号」が富山地鉄へ乗り入れていました。少し前までは、名鉄気動車特急「北アルプス号」なども乗り入れていましたが、この乗り入れもJR富山駅の高架化でもう復活はないでしょう。