ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第675話 1994年高松琴平:やはり旧型が気になる

1994年3月のある日、朝から本腰を入れて琴電琴平線の沿線撮影に出向きました。その様子は、第595話~第599話でお伝えしましたが、日中の琴平線は1070形や1080形の元京急電車ばかりで全く面白くなく、不完全燃焼でした。・・・で、もう帰る途中でしたが、やはり旧型が気になり、気が付けば長尾線の西前田に向かっていました。

 

1.870+750 (西前田:1994年3月)

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 この日、瓦町から乗った車両は宇宙人の様な顔をした870でした。日中はあまり走らない車両ですが、これも何かの縁なのか? ところで、夕方の長尾線は瓦町寄りの先頭車が順光となります。つまり、クハが順光で撮影できるので、これはチャンスです。西前田で下車して早速撮ったのがこの写真ですが、いい感じで順光です。

 

2.30+29 (西前田~高田:1994年3月)

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 870の運行に気合が入りました。とりあえずいつもの撮影地に向かいます。どーでも良い30形も夕陽を浴びていい感じです。

 

3.760+62 (西前田~高田:1994年3月)

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そして、これもうれしい凸凹編成がやって来ました。この日は雑多車両の運用が多かったようです。こんな状況ならもっと早く琴平線を引き上げてここに来れば良かったです。

 

4.760+62 (西前田~高田:1994年3月)

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 この列車は、左の760が蔵王高速鉄道の注文流れ?となった元玉野市営のモハ102で、右の62が大正生まれの京急電車を前身とする元東急サハ5105です。

 

5.870+750 (西前田~高田:1994年3月)

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 お目当ての870が来ました。この車両は兄弟車の860と一緒に遠路はるばる山形交通から琴電にやって来た元西武電車です。車体は山形交通移籍時に西武所沢工場で更新されましたが、元々は1941年梅鉢鉄工所製です。この宇宙人顔の妻面は山形交通時代の顔です。貫通車の多い琴電では特異な2枚窓の非貫通車ですが、870のこの妻面のみ非貫通で残りました。この顔を長尾線で撮るにはやはり夕方が勝負です。ちなみに870は両運車でした。反対側の妻面は平凡な貫通タイプで、兄弟車の860と同じ顔ですが、そちらが先頭に出ることはまずありませんでした。

 

6.870 (西前田~高田:1994年3月)

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 速度が遅かったので、もう1枚アップで連写です。台車までしっかり陽が差し申し分ありません。この日はこの写真が撮れたので昼間の不完全燃焼は一気に解消しました。