ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第683話 1993年野上:夏の朝、淡々と走る(その3)

朝のラッシュが終わると、いよいよデ10形の天下です。デ10形の写真は今までもさんざん撮ってきましたが、この日もお付き合いで撮影は続きました。

 

1.デ11 (動木~紀伊野上:1993年8月)

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 ラッシュが終わる頃には気温もどんどん上昇し、貴志川に足を浸してクールダウンです。この辺りは野上谷が最も険しい場所で、鉄道も道路も住宅もすべてが斜面にへばり付いていました。道路は狭く、大型バスも通れません。これが野上電鉄が生き延びた理由ですが、よくこんな場所に鉄道を敷いたものです。

 

2.デ13 (動木~紀伊野上:1993年8月)

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 河原から見上げて列車を撮影しましたが、列車の乗客もこっちを見ているようです。電車の前面窓を開け放ち、最高の展望です。今ではこんなことが出来る電車は恐らくありません。

 

3.デ13 (北山~八幡馬場:1993年8月)

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 貴志川の河原から上がり、北山の田園地帯に移動しました。夏らしい写真を撮ろうと畦道から真横を狙いましたが腰の低いデ13は草むらに埋もれてしまいました。まあ、これはこれで面白い写真が撮れました。

 

4.デ11 (北山~野上中:1993年8月)

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 早朝に撮影した北山~野上中間に再び戻って来ました。陽の向きは十分に順光ですが、もう2連は来ませんし、来るのはデ10形ばかりです。

 

5.デ11 (北山~野上中:1993年8月)

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 ここは、路面が少し高いので電車の全身がスッキリ撮れます。この日も暑い日でした。デ11は窓全開で夏らしい写真が撮れました。

 

6.デ11 (北山~野上中:1993年8月)

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 「これが淡路かニースじゃないか」このフレーズが気になる車体広告ですが、なぜ野上電車に淡路島のホテルが広告を出していたのか不思議です。しかし、このホテルは2013年に廃業されたそうです。

 

7.デ11 (北山~野上中:1993年8月)

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私はこののどかな山村を走る野上電車が気に入ってます。毎度のことですが、また同じような写真をいっぱい撮ってしまいました。しかし、翌年の夏にはもう野上電車は走っていません。