1992年当時の江ノ電の写真には開業90周年記念のマークを付けた車両が写っていました。と、言うことは、今年で開業120周年です。
現在の江ノ電は湘南を走るハイカラな電車ですが、30年前はちょうどハイカラな電車への脱皮が始まった頃でした。今回は1992年、江ノ電90歳の頃の様子をお伝えします。
1.デハ108(動態保存車) (江ノ島:1992年6月)
まずは、江ノ電の重鎮デハ108です。この電車は当時すでに江ノ電遺産?になっており、イベントでは引っ張りだこの存在でしたが、置き場所がなかったのか、イベントでもないのに江ノ島駅の留置線にいつもいました。しかしこの場所は、昔からの名残なのか、単車にはピッタリの留置スペースでした。
2.デハ108(動態保存車) (江ノ島:1992年6月)
この電車は貴重な新潟鐵工製の電車です。江ノ電の「お宝」として現在も動態保存されており、昭和6年生まれなので現在はもう90歳です。
3.デハ302+デハ352+デハ501+デハ551、デハ108 (江ノ島:1992年6月)
レトロな4連がやって来ました。この302編成も元々はデハ108と同形式のデハ100形一族でしたが、1957年にデハ101~デハ104を連接化して生まれた300形です。この頃江ノ電では、新車の投入と並行して、旧型車の更新を行っていましたが、この302編成は更新対象から外れてしまい、1997年に廃車となりました。
4.デハ301、デハ2003、デハ1001+デハ1051 (極楽寺:1992年9月)
この年の7月に2000形第3編成が導入され、振替で301編成が廃車になるとの情報が入りました。非常に気になっていましたが、仕事の都合でなかなか出向けなく、9月の夜勤明けのある日に、思い切って極楽寺に出向きました。そして、いきなり目に飛び込んできたのが、怪しい水色の電車でした。
5.デハ301、デハ2003 (極楽寺:1992年9月)
なんだこれは!!、左の電車に注目です。
その正体は、なんと役目を終えた301編成でした。
6.デハ301+デハ351 (極楽寺:1992年9月)
この塗装は引退記念のイベント塗装なのか?
それにしても奇抜な塗装です。何かと思ったら、野上に続いて、またしてもアーモンドチョコでした。しかしこちらのアーモンドチョコは、何か勘違いした様な外観でした。肝心の宣伝は、謙虚に車体側面の腰板部のみであり、なにも車体を全部塗り替えなくても、従来の塗装で十分ではなかったのか・・・。
7.デハ351+デハ301 (極楽寺:1992年9月)
301編成の側面にまわってみると、すでにパンタや幌は外されており、解体が始まっている様子。元王子電軌の面影を残す貴重な電車なのに、なんとも可哀そうな最後でした。