ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第776話 1993年野上:最後の夏のある日(その2)

午後3時頃になると、陽は西に傾き、多少は暑さも和らぎました。よって、沿線撮影の再開です。

先ずは、動木~野上中間の貴志川沿いです。

 

1.デ11 (紀伊野上~動木:1993年8月)

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 ここは、動木から少し日方方面に歩いた場所です。写真の右側は鬱蒼とした竹藪ですが、その下は貴志川の渓谷です。左側には大きな蔵が見えますがこの辺りは山峡の狭い平地に住宅が密集する地域です。やって来た電車は朝から走っているデ13です。朝からさんざん撮った車両ですが、来れば撮るしかありません。

 

2.デ11 (紀伊野上~動木:1993年8月)

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 続いて貴志川の河原から撮影です。この日は午前中も、この場所から少し上流の河原で撮影しましたが、この辺りは野上電鉄の沿線では最もポピュラーな撮影場所でした。 この日の貴志川は、多少水量が多い様でしたが、これより増水したらこの場所は危険です。

 

3.デ11 (紀伊野上~動木:1993年8月)

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ここは野上谷で最も土地が狭い一帯です。住宅も斜面に密集しており、道路も狭くて大型バスも入れません。ゆえに野上電鉄の線路も、こんな渓谷の絶壁に敷かれたわけです。

 

4.デ13 (紀伊野上~動木:1993年8月)

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 この写真は、貴志川に架かる道路橋から望遠で撮ったものです。この辺の架線柱は一部コンクリート製に変わっていますが、廃止が決まり、架線柱の交換は中断されてしまい、軌道脇には無残にも交換予定だったコンクリート柱が何本も転がっていました。

 

5.デ11、デ13 (重根:1993年8月)

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 今度は、重根に移動です。重根ではデ11とデ13の交換が見られました。この駅には駅員さんがおり、列車交換は古典的なタブレット交換でした。そろそろもう1本運用車両が増える時間です。

 

6.モハ25 (幡川~重根:1993年8月)

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 ここはお馴染みの撮影ポイントです。そして、新たに運用に入ったのは待望のモハ25でした。ようやく元阪神電車の登場です。これで撮影に気合が入りました。

 

7.デ13 (幡川~重根:1993年8月)

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 モハ25と重根で交換したデ13がすぐにやって来ました。列車本数が増えたので撮影が忙しくなります。この辺りは、これから夕暮れまで陽が当たり、良い写真が期待できました。