ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第842話 1993年関東(龍ヶ崎):常総線に倣え!!(その2)

結局、龍ヶ崎線の車両は、塗装の変更だけで、他は何も変わっていませんでした。龍ヶ崎線は、1981年にキハ532が導入されてから、もう12年間も車両の変化がありません。鎖国状態と言うか、やはりガラパゴス的存在でした。

 

1.キハ531 (入地~竜ケ崎:1993年10月)

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 黒煙を吐いてキハ531がやって来ました。この路線は平坦なので、出発時に加速したら惰行で次の駅まで走れそうな感じがしますが、空吹かしなのでしょうか?

 

2.キハ531 (入地~竜ケ崎:1993年10月)

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ところで、この写真を見ると、塗装のせいか、いかにも新しい車両のように見えますが、この車両も足回りはとんでもない老体です。溯れば西の気動車大国であった江若鉄道の発注車である1931年製のキニ6です。これも機械式気動車の成れの果てです。

 

3.キハ531 (入地~竜ケ崎:1993年10月)

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  この車両は江若が廃止になった1970年に龍ヶ崎線にやって来ました。当初は江若時代のスタイルでしたが、1977年に関東流の洗礼を浴びて大栄車輌にてこのスタイルになりました。時期的には同じく大栄車輌で車体を新製した常総線のキハ311、312に続くものでしたが、キハ531は龍ヶ崎線仕様のため、両運車でステップ付きの片引き扉となりました。

 

4.キハ531 (入地~竜ケ崎:1993年10月)

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 キハ531は車体こそ古くありませんが、台車を見ると、素性がバレてしまいます。戦前製気動車を代表する、いわゆる菱枠台車のTR29です。そして、この車両は屋根に生えたキノコの様な、背の高いグロベンが特徴的でした。

 

5.キハ531 (入地~竜ケ崎:1993年10月)

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 この日、感じたことは、龍ヶ崎線には絶対にキハ35系は来ないだろうと言うことです。そして、その後もこの体制はまだしばらく続き、キハ35系の入線はなかったものの、1997年には新車の2000形が導入され、キハ521+キハ522が廃車されました。