ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

号外:神明車庫跡公園保存車公開

3月8日に神明車庫跡公園の保存車両が公開されました。平日でしたが休日だと野次馬で混みそうなので、余っている有給休暇消化を兼ねて会社を休んで見に行ってきました。

 

1.保存車両公開日の様子

公開とは言っても、都電6063号の車内に入れるだけで、都電乙2号は外から見るだけですが、朝っぱらから熱心な方が数名見に来ていました。さすがに平日なので邪魔者はおらず、細部までゆっくり観察できました。ちなみに、車内の公開日は、当面毎月2回程度とのことです。次回の公開日は3月19日(日)です。

 

2.保存車両の説明板

保存車の説明板も新しくなっていましたが、記載内容が少々簡略されています。なお、この公園にとっては、乙2号はよそモノであり、6063号の方が馴染みのある車両の様です。

 

3.6063号

さて、いままでは乙2の話題が中心だったので、今回は6063号の話題です。

まずは6063号の外観ですが、頑丈な檻があるため、まともな外観が撮れません。スマホで頑張ってもこの程度です。

 

4.6063号

普通に撮るとこんな感じです。展示場の沿道側にはプラットホームがあり、車内公開のない日も、9:00~17:00まで、このプラットホームに立ち入ることが可能なので、電車の中をのぞくことができます。

 

5.6063号

沿道の反対側の公園内から撮影するとこうなります。立派な屋根付きの展示場ですが、撮影には難ありです。

 

6.6063号

公開日なので6063号のドアが開いていました。このドアは戸袋がない2段式の片引扉です。ドアの内側はステップになっています。かなり段差がありますが、昔はこれが当たり前でした。それでは、6063号の車内へ・・・

 

7.6063号車内

6063号の車内は、室内灯が外されていますが、ほぼ現役当時のままです。座席は背ズリも座ブトンもモケット張りです。都電6000形は結構あちこちに保存されていますが、例えば飛鳥山の6080号と比べて、こちらはかなりリアルです。この車内にはこの度の修復作業の過程を記録した写真や修復で交換された朽ちた部材なども展示されています。

 

8.6063号車内

出入口付近は座席がなくて広々としています。戸袋はなく、ドアの開閉機構が露骨ですが、ドア開閉のからくりが良くわかります。

 

9.6063号車内

検査票には、「昭和52年1月検査」と表記されています。これが現役最後の荒川車庫での検査記録の様です。左側の車内銘板は車両修繕時のものです。この車両は富士産業製ですが、製造銘板は付いていません。

 

10.6063号ゴング

これが、チンチン電車の名前の由来であるゴングです。かなり年季モノです。

 

11.系統案内図

この系統図は神明車庫に所属していた車両のモノです。不忍通りを主体とした2系統だったことがわかります。

つづく。