ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第960話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その3)

阪堺電軌の住吉~我孫子道間は、阪堺線上町線の両方の電車が走るので、電車が引っ切り無しにやって来ました。そして、純粋な路面区間は意外に少なく、専用軌道ではどの電車も軽快に走っていました。そういえば、阪堺電車は古い車両もほとんどが間接自動制御でした。連結運転をやめてからも間接自動制御化が進み、これは、専用軌道区間が多かったからなのでしょうか。

 

1.モ164 (我孫子道:1995年12月)

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モ161形は、当初間接非自動制御でした。昭和初期の車両としては、直接制御ではない路面電車として珍しい存在でした。一部が間接自動制御のモ301形に改造されましたが、その後モ161形は形式を変えずに間接自動制御化されました。

 

2.モ126 (細井川住吉鳥居前:1995年12月)

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モ121形は元大阪市電1601形ですが、この車両は最後まで直接制御でした。モ121形は、翌年から廃車が始まり、部品を新車のモ601形に譲って、2000年に消滅しました。

 

3.モ304 (住吉鳥居前:1995年12月)

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ここは、住吉大社の目の前の住吉鳥居前です。この辺りは併用軌道ですが、路上駐車は当たり前で、車も自転車も人も電車もごちゃ混ぜに走っており、事故が起こらないのが不思議です。

 

4.モ303 (住吉鳥居前:1995年12月)

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モ301形はモ151形、モ161形からの改造車で7両在籍しました。改造時に間接自動制御化されました。この形式が、阪堺電車の間接自動制御化の先駆けとなりました。

 

5.モ302 (住吉鳥居前:1995年12月)

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このモ302はモ151形からの改造車ですが、モ161形からの改造車とは全く区別がつきません。

 

6.モ304 (住吉鳥居前:1995年12月)

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どういうわけか、モ301形ばかり続けてやって来ました。この頃のモ301形は全車同じ「すしの子」塗装でした。しかし、これだけ連発して同じ広告電車が来ると、広告電車の効果も相当なものです。「すしの子」電車が夢に出て来そうです。

 

7.モ167 (住吉鳥居前:1995年12月)

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ようやく違う広告電車が来ました。しかし、私にとってこの頃の阪堺電車のイメージは、ズバリ「すしの子」です。