ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第848話 1994年福井:バリアフリー?なにそれ?(その3)

福井鉄道の西の終点である武生新は、結構立派なターミナルです。この当時は、まだ低床車両がいなかったので、ホームは全て高床の鉄道線車両にあわせた造りになっていました。

 

1.モハ142-2+モハ142-1,モハ200形2連 (武生新:1994年5月)

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 武生新のホームには、140形と200形が停車していましたが、140形は留置車でした。

 

2.モハ562 (武生新:1994年5月)

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 ところで、低床車はいないはずですが、1両だけ路面電車タイプのモハ562がいました。この車両は名鉄岐阜市内線から譲受されたモ562ですが、元は北陸鉄道金沢市内線のモハ2202です。福井市制100周年記念で軌道線内の臨時運用に1989年4月~11月まで使用されましたが、その後はたまにイベント用に使用される程度で、普段は武生新で昼寝です。この時すでに福井市は市制105年目でしたが、まだ市制100周年記念の塗装でした。

 

3.モハ122-2+モハ122-1 (西武生:1994年5月)

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 再び西武生の車庫です。300形の導入で淘汰されたはずの雑多形式ですが、160形の他に120形も残っていました。この車両は、すでに予備車でしたが、その後200形から外された台車を流用してカルダン化されました。見るからにひ弱そうな車両であり、はたして、この車両をカルダン化して延命する意味があるのか不可解でしたが・・・。

 

4.デキ3(西武生:1994年5月)

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 そして電気機関車ですが、すでにデキ1はいなくなっており、デキ2とデキ3がいました。この2両の役割は、デキ3は除雪用、デキ2は西武生車庫の入換用になっていました。よって、デキ3はご覧の様に、大きなスノープローを装着したままで、夏場は休眠状態でした。

 

5.デキ2 (西武生:1994年5月)

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 デキ2の方は入換機としてスタンバイしていましたが、なにやら調子が悪そうで、そのうちデキ3に入換機の座を譲り、2001年に廃車されました。

 

6.保線用モーターカー (西武生:1994年5月)

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 そして、もう1両は車籍のない保線用DLです。この車両は1972年国鉄長野工場製で、福井では除雪車としても使用されていました。