ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1406話 1997年富山地鉄:立山連峰雪景色

最近の暗い話題のなかに、富山地鉄の部分廃止表明と言う信じがたいものがありました。北陸新幹線の開業や市内線の富山ライトレールとの一元化、そしてインバウンドによる観光客増加・・・なのに何がどうなってしまったのか?しかし、真相は地方鉄道が抱える…

第1405話 1998年海外編(ブリュッセル):高級そうな住宅街を彷徨(その3)

緑化軌道を軽快に行き交う電車を見ていると、なぜか癒されます。この辺りは、それほど自動車の通行も多くなく、近所の人たちが高価そうな珍しい犬を連れて散歩していたのが印象的でした。 1.今回の撮影地点拡大図(路線図は1998年当時のもの) さて、トラ…

第1404話 1998年海外編(ブリュッセル):高級そうな住宅街を彷徨(その2)

さて、ここからは39系統の路線に沿って、いかにも高級住宅地と思われる閑静な住宅街に踏み込みます。今回は丘の上のRue au Bois電停周辺の様子です。 1.今回の撮影地点拡大図(路線図は1998年当時のもの) 2.7710編成(Rue au Bois~Madoux:1998年7月)…

第1403話 1998年海外編(ブリュッセル):高級そうな住宅街を彷徨

今回の海外編は第1279話の続きです。 ブリュッセル視察2日目の自由行動中にみつけた、トラムミュージアムの開館までまだ時間があったので、時間つぶしにトラム39、44系統の撮影を兼ねて、ブリュッセルのいかにも高級そうな住宅街を彷徨しました。 1.今回の…

第1402話 番外編:Incentroモドキとその仲間たち(その3)

もう少し、「FUKURAM」の蘊蓄が続きますが、お付き合い願います。 1.福井鉄道F1001 Incentroモドキは3車体となり、ようやく貫禄が付いてきました。朝陽を浴びて、カッコイイ写真でも撮ろうかと思いましたが、後ろの木造の検車庫が何ともミスマッチです。 …

第1401話 番外編:Incentroモドキとその仲間たち(その2)

万葉線のLRV導入により、GTタイプの台車を履いたLRVが増えました。ここで弾みのついたIncentroモドキですが、更なる展開はJR富山港線のLRT化でした。国内初となるJR路線のLRT化でしたが、将来の富山地鉄市内線乗り入れによる市街地直結の可能性もあり、富山…

第1400話 番外編:Incentroモドキとその仲間たち

最近、当ブログは号外や近況の話題を乱発しているので、本来のローカル線の回顧が牛歩状態ですが、ようやく第1400話の節目が来ました。今回も100回節目の番外編ですが、久々に面白くない話題です。第800話~第801話では、国産LRVの黎明期の話題について触れ…

第1399話 1997年大井川:ちょっと前の関西の名車が集う!(その4)

11月は日の暮れるのが早く、夕陽の勢いも衰えてきましたが、この場所は日没まで陽が射します。徐々に露出を下げ、シャッター速度も下げて、あと何本撮影できるのか、11月は微妙な時期でした。 1.モハ21001+モハ21002 (家山~抜里:1997年11月) 暗くなっ…

第1398話 1997年大井川:ちょっと前の関西の名車が集う!(その3)

もう11月でしたが、大井川沿線は行楽日和となりました。当然、SL列車も走りましたが、お目当ての電車の方は5連がなくなり、4連が精一杯観光客を運んでいました。よって、まともな撮影のため、いつもの抜里へ移動しました。 1.モハ312+クハ512+モハ1001+ク…

第1397話 1997年大井川:ちょっと前の関西の名車が集う!(その2)

久々の大井川鉄道は、なぜかちょっと前の関西私鉄の名車が集う!動態保存博物館になっていました。しかし、吊掛車が一気に減ってしまい、複雑な心境でした。 1.モハ421+クハ571 (代官町:1997年11月) この日は、金谷から新金谷まで歩きましたが、新金谷…

第1396話 1997年大井川:ちょっと前の関西の名車が集う!

1997年11月、ほぼ4年ぶりに訪問した大井川鉄道の話題です。 この4年間のブランクの間に、大井川鉄道はおかしな方向に向かっていました。それは、老朽化した電車の置換えに、関西の大手私鉄から想定外の中古電車を立て続けに購入していたからです。 1.クハ6…

第1395話 1998年名鉄(美濃町):名鉄の隠れ美濃(その4)

もう夕方ですが、やはり美濃町線に来てモ600形をパスして帰るわけにはいきません。とりあえず市ノ坪の車庫を訪問して、日没まで岐阜市内で悪あがきです。 1.モ601 (北一色~野一色:1998年12月) この時は併用軌道区間で撮影をする予定でしたが、ものすご…

第1394話 1998年名鉄(美濃町):名鉄の隠れ美濃(その3)

美濃町線の歴史は古く、明治44年に岐阜市内から上有知まで美濃電気軌道として開業したことに始まります。美濃は美濃町線の路線名にもなった街です。開業の頃は期待された路線だったのでしょうが、もう余命3か月余りの運命でした。 1.モ591 (美濃:1998年1…

第1393話 1998年名鉄(美濃町):名鉄の隠れ美濃(その2)

新関~美濃間はわずか6.3㎞です。美濃までの途中に電停が3か所ありましたが、有人駅は美濃だけでした。全線に並行して長良川鉄道が走っていましたが、この頃は仲が悪かったのか接続電停は一つもありませんでした。 1.モ591 (神光寺~松森:1998年12月) …

第1392話 1998年名鉄(美濃町):名鉄の隠れ美濃

名鉄美濃町線の話題は1995年当時の様子を第965話~第969話でお伝えしましたが、その時は手を抜いて新関から先は行かずじまいでした。しかし、美濃町線の本当の見どころは新関から先でした。 今回は、大手名鉄の隠れ蓑である、「隠れ美濃」をお伝えします。 …

近況編2-5 2025年三岐(本線):道楽復活の日(その5)

この日の最後は、33年ぶりの保々の車庫で撮影です。この車庫は比較的オープンで、沿道からでも十分に撮影が可能です。よって、車庫には入らず、沿道と踏切から撮影させて頂きました。もう夕方でしたが、幸い天気は回復の方向で、明るくなってきました。 1.…

近況編2-4 2025年三岐(本線):道楽復活の日(その4)

私にとってこの日は、道楽復活の記念すべき日でした。新たな門出は三岐の貨物でスタートのはずでしたが、なんだかんだ元西武電車の撮影会になってしまいました。まあ、タイミングが良かったのか悪かったのか、三岐本線の電車総取替えの始まりと被ってしまっ…

近況編2-3 2025年三岐(本線):道楽復活の日(その3)

三岐鉄道の貨物列車は活発に運行されていました。ところで旅客列車の方ですが、こちらも結構活発です。この時はすべての電車が元西武鉄道の中古車で、すべて冷房付きのカルダン車でした。電車は面白くありませんが、懐かしい直流モーター音に癒されました。 …

近況編2-2 2025年三岐(本線):道楽復活の日(その2)

今回の三岐訪問は2日間の計画でした。初日は丹生川にある貨物鉄道博物館を見学し、それから三岐本線の撮影。二日目は午前中に北勢線を撮影して、午後から再び三岐本線の撮影です。初日は天気が悪くてちょっと気合が入りませんでしたが、まあ、二日目は晴れの…

近況編2-1 2025年三岐(本線):道楽復活の日

2000年頃を境に、私は道楽であった鉄道模型の製作や撮り鉄から遠のいてしまいました。その理由は追い続けていた古い車両が激減し、趣味に行き詰まってしまったからですが、仕事が忙しくなったことや結婚したことで自由な時間がなくなったことも要因でした。…

号外2025.09.21:鶴見臨港99周年(その14)

扇町までやって来ました。鶴見臨港の探訪は気が付けば川崎臨港の探訪になりましたが、扇町は鶴見線の東端の終点であり、今回の探訪もここまでです。しかしながら、今回の探訪も、相変わらず大企業の工場が軒を連ねる敷居の高いエリアであり、鶴見線沿線を歩…

号外2025.09.20:鶴見臨港99周年(その13)

鶴見線の昭和駅のお隣には、かつて昭和電工だったレゾナックの川崎事業所が存在します。次の扇町駅まで続くかなり大きな工場です。ちなみにこの周辺(扇町)は横浜市鶴見区ではなく川崎市です。いつの間にか、鶴見臨港ではなく川崎臨港の探訪になっていまし…

号外2025.09.18:鶴見臨港99周年(その12)

浜川崎周辺の南渡田町、浅野町は鶴見臨港において最初に大手企業が進出したエリアです。特にJFEスチールの前身である日本鋼管は、この地に大規模な工場を開設したので、製品や原料、燃料を搬出入する引込線が網の目のように敷かれていました。しかし、現在は…

号外2025.09.16:鶴見臨港99周年(その11)

今回は浜川崎から扇町方面に進みます。しかし、この先も鶴見線は大企業の敷地の間を通るため鶴見線沿いに歩けません。そして、大きな敷地なので、迂回路はかなり大回りとなります。 地図1.浜川崎~扇町周辺図 (引用:国土地理院1/25000地形図 GSI Maps) …

号外2025.09.14:鶴見臨港99周年(その10)

今回も浜川崎駅の続きです。もともと鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道は、1926年3月に浜川崎~弁天橋・大川間で開業した貨物鉄道でした。その後、石油(浜安善)支線、浜川崎~扇町間が開業しますが、旅客営業は鶴見まで延伸された1930年10月に電化と同時に開…

号外2025.09.13:鶴見臨港99周年(その9)

現在の大川支線は、その存在に疑問を感じるほどの大都会のローカル線になってしまいましたが、この路線は鶴見臨港鉄道が貨物鉄道として開業した時に、最初に開通した路線の一つです。おおいに期待された由緒ある路線です。 1.E131系1000番台3連 (大川~武…

号外2025.09.11:鶴見臨港99周年(その8)

今回は武蔵白石駅から大川支線の方に向かいます。ご存知の通り、この武蔵白石駅は、大川支線の分岐駅です。かつて大川支線の起点駅でしたが、現在の大川支線の電車は武蔵白石には止まらず、大川支線の起点は安善駅です。そうなってしまった理由は、大川支線…

号外2025.09.09:鶴見臨港99周年(その7)

今回は安善から武蔵白石へ向かいますが、この区間も沿道がないので鶴見線の列車から沿線確認です。しかし、この区間には過去から引込線がありません。よって、安善のヤードと貨物線及び大川支線への連絡線の現状を確認します。 地図1 安善~武蔵白石周辺図…

号外2025.09.07:鶴見臨港99周年(その6)

さて、安善と言えば米タンです。すでに旧浜安善支線探訪は号外2024.06.04~で、米タンの実態については号外2025.01.14~でお伝えしていますが、今回は少々補足させて頂きます。 1.E131系1000番台3連 (安善:2024年6月) 安善駅には貨物のヤードが併設され…

号外2025.09.06:鶴見臨港99周年(その5)

鶴見線と沿線の引込線探訪をお伝えしていますが、まだ探訪と言えるほど踏み込めていません。やはり立入れる場所が限られることが理由です。意外にも電車の車窓から見える沿線風景がもっとも実態を物語っている様です。 地図1.浅野~武蔵白石周辺図 (引用…