ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第959話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達(その2)

住吉界隈まで来ると、車庫に寄りたくなるのが人情です。早速、我孫子道の車両区にお邪魔しました。 1.モ172、モ123、モ166 (我孫子道:1995年12月) 前回の車庫訪問は1年程前でした。この間に元京都市電だったモ253,256が廃車となり、モ251形は消滅し、…

第958話 1995年阪堺:よく見ると貴重な車両達

1994年当時の阪堺電軌のド派手な広告電車の話題を、第830話~第834話でお伝えしましたが、その1年後の1995年に私は大阪へ転勤となり、堺市の住民となったので、何の因果か再び阪堺電軌に接することになりました。 1.モ301 (安立町:1995年12月) 相変わら…

第957話 1994年越後交通(長岡):復活の夢断たれる(その2)

越後交通長岡線は、貨物専業鉄道として、西長岡~来迎寺間と西長岡~関原間の2路線が存続しましたが、西長岡~関原間は貨物量の減少から1993年3月末で廃止されました。残った西長岡~来迎寺間も半年後には廃止となります。これから厳しい冬を迎えますが、も…

第956話 1994年越後交通(長岡):復活の夢断たれる

越後交通長岡線は、旅客輸送廃止後も一部区間を貨物鉄道として残し、廃止区間の線路撤去も見合わせて、いつの日か復活を夢見ていましたが、1994年度末で残された貨物鉄道が終焉を迎えることになり、事実上復活を断念することになりました。 1.西長岡構内留…

号外:神明車庫跡公園保存車公開(その2)

今回も神明車庫跡公園の保存車公開の続きです。綺麗に蘇った乙2号ですが、ちょっと気になったことがあり、修復状態を観察してみました。 乙2号は、木造なので鋼材であるフレーム部分を残して修復されました。その様子は「号外:乙2竣工!!」でお伝えしまし…

号外:神明車庫跡公園保存車公開

3月8日に神明車庫跡公園の保存車両が公開されました。平日でしたが休日だと野次馬で混みそうなので、余っている有給休暇消化を兼ねて会社を休んで見に行ってきました。 1.保存車両公開日の様子 公開とは言っても、都電6063号の車内に入れるだけで、都電乙2…

第955話 1985年尾小屋:保存車を拝見する(その3)

今回は石川県立粟津公園の「なかよし鉄道」の車両について、動態保存1年後の1985年9月の様子をお伝えします。 1.DC121+ホハフ8+ホハフ3、キハ1 (児童会館前:1985年9月) この日は運休日だったので留置車両の写真しか撮れませんでした。しかしながら、こ…

第954話 1985年尾小屋:保存車を拝見する(その2)

元尾小屋駅構内に保存された赤門軽便鉄道保存会と小松市の保存車両を見た後に、石川県立小松児童館で動態保存された元尾小屋鉄道の車両を見に行きました。 1.DC121+ホハフ8+ホハフ3,キハ1 (児童会館前:1985年9月) そこは場所がわからず、最初は小松付…

第953話 1985年尾小屋:保存車を拝見する

尾小屋鉄道の廃止は1977年3月19日でした。当時私は中学1年生でしたが、すでに古い気動車を追い掛けて放浪を始めた頃でした。しかし、現役の尾小屋鉄道に接することができませんでした。私にとっての尾小屋鉄道は、国内最後の非電化軽便鉄道であったことから…

第952話 1994年富山地鉄:路面電車体質改善の頃(その2)

さて、今回は富山地方鉄道軌道線に28年ぶりに導入されたデ8000形の話題です。新しい車両なのでどうでも良い話ですが、この日は天気が悪く、地鉄本線の撮影を諦めて軌道線車両を見に行った時の様子です。 1.デ8002他 (富山駅前:1994年5月) それまで、富…

第951話 1994年富山地鉄:路面電車体質改善の頃

富山地方鉄道では、1991年~1993年に元京阪電鉄3000系の車体と営団3000系の台車を組合わせたモハ10030形を導入し、鉄道線の旧型車を一掃して体質改善を図りました。一方、軌道線の方はそれほど古い車両ではなく、まだまだ車両の置き換えなどないと思っていた…

号外:乙2竣工!!(その2)

号外が二話になってしまいましたが、今回も都電乙2修復経過の続きです。 1.昨年の修復中の様子 昨年末には、車体がほぼ完成しました。前面窓にガラスが入ったようですが、窓枠の塗装の都合か、まだマスキングが施されています。 2.昨年の修復中の様子 そ…

号外:乙2竣工!!

2年前の正月に、都内の公園で保存されていたボロボロの都電乙2と6063の修復についてお知らせしましたが、ようやく修復が完成し、乙2と6063が蘇りました。しかし、2年間の歳月は短かったようで長く、世の中の情勢は変わり、当然私自身も年を取りました。変ら…

第950話 1993年鹿島:空気を運ぶ大増発(その3)

ここは、何もない四箇村近くですが、ガラガラの列車は不安になるくらい頻繁にやって来ました。KR500形は従来車に比べて飛躍的に燃費が向上しましたが、この増便はどう考えても、おかしい。そして、もったいない。 1.KR502 (四箇村~常陸小川:1993年5月)…

第949話 1993年鹿島:空気を運ぶ大増発(その2)

この頃の鹿島鉄道の列車運用は、KR500形の稼働率がかなり高く、特に玉里や常陸小川折返しの区間運用には、ほとんどKR500形が充当されていました。 1.キハ601 (四箇村~常陸小川:1993年5月) 一方、従来の気動車ですが、鉾田行きのロングラン運用に充当さ…

第948話 1993年鹿島:空気を運ぶ大増発

鹿島鉄道は1992年にNDCが増備されて4両となり、その代わりに道産子の湘南型気動車が一挙に淘汰されましたが、なぜか元夕張鉄道の湘南気動車であるキハ714だけが残りました。キハ714はラッシュ時などの2連運転時に使用されるとのことで、それを見に行きました…

第947話 1994年福井:本当の噂話し?(その3)

この日は穏やかな撮影日和となり、午前中は三十八社付近で調子よく撮影を続けました。 1.モハ200形2連 (鳥羽中~三十八社:1994年10月) 一応、旧型車はモハ141編成とモハ143編が撮影できました。モハ142編成はこの日は運休の様でしたが、この車両はモハ1…

第946話 1994年福井:本当の噂話し?(その2)

この日、福井鉄道を訪れたのは旧型車の撮影を期待していたからですが、実はモハ161編成が乗務員の教習で時々走っているとの噂話もあったからです。たしか2年前の訪問時には、西武生の車庫でモハ161編成が乗務員教習のためパンタを上げている写真を撮りました…

第945話 1994年福井:本当の噂話し?

1994年秋の北陸地方ローカル私鉄早回りの終盤は、毎度のごとく福井へ流れ着きました。この年は春にも北陸地方に出向いており、その後の福井鉄道はほとんど変化なしでしたが、とにかく旧型の吊掛車を撮影するためでした。 1.モハ201-1+モハ201-2 (福井駅前…

第944話 1993年三井三池:国内炭鉱の終焉を実感(その3)

冒頭にも記しましたが、三池炭鉱の縮小と共に、三池鉄道の縮小もかなり進んでいました。三池炭鉱は結局、1997年3月末で閉山となり、三池鉄道も廃止されましたが、沿線の化学工場は盛業中であり、この化学工場の専用線として一部の路線と機関車が残りました。…

第943話 1993年三井三池:国内炭鉱の終焉を実感(その2)

三池港には、凸型22t 1号機とL型15t 5号機が展示されていました。しかし、前回訪問時の1988年当時に比べて、三池港に駐留する電気機関車の数がずいぶん減った感じがしました。 1.凸型22t 1号機、L型5t 1号機 (三池港:1993年9月) 特に、凸型22t機は展示…

第942話 1993年三井三池:国内炭鉱の終焉を実感

今回は2度目の訪問である、1993年の三井三池炭鉱の様子です。前回訪問からすでに4年が経過していました。前回訪問時の様子は、第259話~第261話をご覧下さい。ところで、その4年間の三池炭鉱の規模縮小は目まぐるしく、もう閉山に向かって店じまいモードでし…

第941話 1995年海外編:いきなりシンガポール(その5)

今回も引き続き、マレー鉄道のシンガポール駅の様子です。 シンガポールに滞在して2週間が経ちましたが、この2週間はホテルとオフィス間を早朝と深夜に往復するだけの毎日だったので、この日はようやくシンガポールを実感できました。 1.マレー鉄道 (シン…

第940話 1995年海外編:いきなりシンガポール(その4)

マレー鉄道の車両基地をグルリと一周しました。車両基地には興味深い車両も留置されていましたが、良く見える場所が全くありません。もっとも、撮影禁止なので仕方ありませんが・・・。 1.マレー鉄道車両基地 (シンガポール:1995年5月) ここはいかにも…

第939話 1995年海外編:いきなりシンガポール(その3)

今回は、このシンガポールの投稿のきっかけとなったマレー鉄道の話題です。しかし、私はマレー鉄道には乗車しておらず、撮影もマレーシアではなくシンガポールです。 1.シンガポールの地図(マレー鉄道シンガポール駅周辺) 現在、マレー鉄道のシンガポー…

第938話 1995年海外編:いきなりシンガポール(その2)

続いてシンガポールのMRTです。ところで、この出張にはカメラを持参していませんでした。今回投稿した写真は、実はシンガポールのコンビニで購入した「写ルンです」で撮影したものです。多少ピントが甘いのはご愛嬌ですが、案外綺麗に撮れていました。たいし…

第937話 1995年海外編:いきなりシンガポール

今回は、国内の話題ではなく、ローカル線でもありません。当ブログの掟破りですが、海外ネタなので、「海外編」と言う新しいジャンルを設けました。海外アレルギーの方はごめんなさい。 正直、番外編なのですが、スキャンデータを眺めていて目に留まったのが…

第936話 1993年長野:残っていた吊掛車(その2)

この日は、河東線をロケハンしながら屋代~信濃河田間で撮影しましたが、良い撮影場所がありませんでした。天気は晴れていましたが、霞が掛かったようでスッキリしませんし、撮影も全く気合が入っていませんでした。 1.モハ1502 (岩野~象山口:1993年5月…

第935話 1993年長野:残っていた吊掛車

今回は、初めての長野電鉄です。長野電鉄は1981年の長野市街地の地下化で、大量の東急5000系を導入し、旧型車を一挙に淘汰しました。よって、趣味的には全くつまらない鉄道になってしまい、ことごとく縁がありませんでした。しかし、1993年当時には、まだ吊…

第934話 1993年大井川:旧型5連のシーズン到来!!(その5)

すっかり曇ってしまいましたが、気が付けばもう夕方です。この日最後の撮影地は、明るさを求めて抜里まできました。ここは晴れていれば、日没頃まで撮影できそうな場所ですが、さすがに曇ってしまったので、露出の厳しい撮影となりました。 1.モハ1001+ク…