ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第946話 1994年福井:本当の噂話し?(その2)

この日、福井鉄道を訪れたのは旧型車の撮影を期待していたからですが、実はモハ161編成が乗務員の教習で時々走っているとの噂話もあったからです。たしか2年前の訪問時には、西武生の車庫でモハ161編成が乗務員教習のためパンタを上げている写真を撮りました。その時は走行写真は撮れませんでしたが、はたして今回は走行撮影のチャンスはあるのか?

 

1.モハ143-1+モハ143-2 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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こんどは旧型のモハ143編成が来ました。どうやら吊掛車は2本出ている様です。まあ、モハ161編成などあてにせず、モハ140形の走行が撮れるだけでも十分です。

 

2.モハ200形2連 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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この日の各停運用には、モハ201編成、モハ141編成、モハ143編成、モハ82+クハ82が充当されていました。運用列車の半分が吊掛車なのでまずまずです。

 

3.モハ141-1+モハ141-2 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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モハ141編成が戻って来ました。線路脇の雑草をなんとかして欲しいところですが、これもまた季節感があって良いのかも知れません。

 

4.モハ141-1+モハ141-2 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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さて、これらの旧型車ですが、この先いつまで使用されるのか気になりました。これの代わりになる中古車がタイミング良く見つかるか問題ですが、この頃の大手私鉄の中古車は、東急7000系、京王5000系などが各地に出没していました。

 

5.モハ300形2連 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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福井鉄道はDC600Vき電ですが、18m車までなら入線可能なので、東急7000系、京王5000系も受け入れ可能なサイズです。もう少し小さいサイズだと、かなり改造を伴いますが、日立電鉄が導入した営団銀座線の2000系なども可能性がありました。

 

6.モハ82+クハ82 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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しかし、福井鉄道としては、名鉄揖斐線や広電のような鉄道線も走れる低床タイプの車両が欲しいところです。

 

7.モハ143-1+モハ143-2 (鳥羽中~三十八社:1994年10月)

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ところが、福井鉄道の選択は大穴の名古屋市名城線1100系・1200系でした。導入はまだ先の1997年からですが、中間車に運転台付きの前頭構体を接合する大手術を行って導入されました。そこまでして名古屋市交の中古車を購入しなければならない理由がわかりませんが、両運車のモハ600形が2両導入されました。しかし、両運車の導入は輸送需要の過少評価だったようで、その後は片運2連のモハ610形+クハ610形が1本導入されて、モハ142編成とモハ143編成が廃車されました。