1989年は関東鉄道常総線に大量の元国鉄キハ35系が乱入し、貴重な旧型気動車が一挙に淘汰されてしまいました。この一大事を見届けるために、常総線ばかりに気を取られていましたが、そう言えば龍ヶ崎線はどうなのか?
慌てて龍ヶ崎線に向かいました。
1.キハ532 (入地:1989年4月)
独特の進化を遂げてきた関東鉄道のガラパゴス的存在だった龍ヶ崎線は、常総線に影響されることもなく、いつものメンバーで坦々と営業を続けていました。
2.キハ532 (入地~竜ケ崎:1989年4月)
確かに龍ヶ崎線は、車体更新された車両しかいなかったので、元国鉄キハ35系が入る必要性がなかったというのが実態でした。
3.キハ531 (竜ケ崎:1989年4月)
しかし、車体は新しくとも、足回りがヨボヨボの車両がおり、これらはいつまで走るのか?このキハ531は、1931年製の元江若鉄道キニ6を前身とする車両で、足回りはそのものズバリです。更新車体に菱枠型台車がミスマッチです。
4.キハ531 (竜ケ崎:1989年4月)
キハ531は1977年に大栄車輌で車体更新されました。本当は同じく江若鉄道から常総線に転じたキハ551形と似た容姿でしたが、なぜかこちらだけ車体更新されました。キハ551は、元国鉄キハ35系に淘汰されてしまいましたが、こちらはこれからまだまだ生き延びます。
5.キハ522+キハ521、キハ531 (竜ケ崎:1989年4月)
そして、龍ケ崎線にはキハ521+キハ522と言う片運2連のヨボヨボ車もいました。
6.キハ522+キハ521 (竜ケ崎:1989年4月)
キハ521+キハ522も江若鉄道から転じて来た車両ですが、こちらは元国鉄キハ42000系です。常総線のキハ610形に相当する車両ですが、キハ610形はオリジナルの車体を改造したのに対し、こちらは車体新製されたので、これも元国鉄キハ35系の乱入に影響を受けませんでした。