ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第778話 1993年野上:最後の夏のある日(その4)

列車の運用本数が1本増えて3列車となりました。運用されているのは、デ11,デ13,モハ25でした。3列車になると45分間隔から30分間隔となり、撮影は急に忙しくなりました。重根は交換駅なので、この場所では登山口行きの電車を撮影すると、すぐに日方行がやって来ました。

 

1.デ13 (幡川~重根:1993年8月)

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夕方になると水田の緑に電車の赤が良く映えます。この辺りは、私が好きなロケーションでした。緩い勾配に沿って棚田が広がっており、棚田の間を線路は大きく蛇行していました。西陽を遮るものはなく、日没までこんな写真が撮れました。

 

2.デ11 (重根~幡川:1993年8月)

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 夕陽が射すと山の遠近感や棚田の高低差がよくわかります。この場所は夕陽が列車を照らしてちょうどよい感じですが、架線柱の間隔が狭いので、気を付けないと電車に架線柱の影が被ってしまうので要注意でした。

 

3.モハ25 (幡川~重根:1993年8月)

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 モハ25が下って来ました。この日は夕方の運用にモハ25が入ってくれたので夕方まで粘った甲斐がありました。この阪神の残党達も最後の夏です。翌年はどうなっているのか?少なくとも元阪神の小型車はどこかで保存されることを願うばかりでした。

 

4.デ13 (幡川~重根:1993年8月)

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線路から少し離れた場所から撮ってみました。良い雰囲気ですが、もう少し日射しが欲しいところです。そろそろ陽が暮れてきました。  

 

5.モハ25 (幡川~重根:1993年8月)

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 もう午後6時を過ぎていましたが、まだ明るいです。夏の関西はなかなか陽が暮れません。

 

6.デ13 (幡川~重根:1993年8月)

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 この日もデ10形をいっぱい撮影しましたが、このデ13の撮影でこの日は終わりです。野上谷へ戻る乗客が結構乗っています。それでも廃止なのか?。早朝から丸一日、真夏の野上電鉄沿線を彷徨しましたが、これが最後の夏の記録となりました。