ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1016話 1989年西鉄:遅すぎた出会い(その4)

今回の西鉄200系との「遅すぎた出会い」は、柳川車庫に廃車留置されていた200系を、大牟田線の車内から偶然見かけたことがきっかけでした。あわてて柳川車庫に出向きましたが、そこにあった200系は既に解体待ちのボロボロだったので、まともな写真も撮れない状況でしたが、柳川車庫で得た情報では、筑紫車庫には動態保存の200系が保管されているとのことで、さっそく筑紫車庫に出向きました。

 

1.ク663+モ613、モワ811 (筑紫車庫:1989年9月)

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筑紫車庫は、1987年に完成したばかりの検車設備、工場設備を備える西鉄最大の車庫でした。オープンな柳川車庫と違って、個人的に200系を見せて頂くには、かなりハードルが高そうな車庫でした。よって、ダメもとで撮影許可をお願いしたわけですが、快く了解を頂き、車庫内の案内までして頂きました。当時はまだ「緩かった時代」ではありますが、貴重な撮影が出来て、この場を借りて感謝いたします。

 

2.モ207+サ252+モ201+モ209 (筑紫車庫:1989年9月)

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筑紫車庫はかなりデカイ車庫でした。わざわざ案内までして頂き、本当に感謝です。そして、いよいよ200系との対面ですが、なんとここにも200系の廃車がゴロゴロ。とりあえず確認できたのは、4連2本と2連1本でした。

 

3.モ209+モ201+サ252+モ207 (筑紫車庫:1989年9月)

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この編成は、オール200系の4連です。素晴らしい編成美です。これが動態保存車なのか?

 

4.モ210+ク63 (筑紫車庫:1989年9月)

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少し曇ってしまいましたが、これは元博多湾岸汽船キハ100形を前身とするク63を連結したMT編成です。

 

5.モ210+ク63 (筑紫車庫:1989年9月)

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柳川車庫の車両に比べて、こちらは前照灯が付いており、塗装も綺麗で状態が良さそうです。

 

6.ク63 (筑紫車庫:1989年9月)

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気動車のク63です。柳川車庫にいたク61,62と合わせてク60形全車の撮影が叶いました。・・・で、もう1両、元博多湾岸汽船キハ100形を前身とするサ65という中間付随車がいるはずですが・・・見当たりません。

 

7.モワ811 (筑紫車庫:1989年9月)

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そして、気になるこの車両は、救援車のモワ811(注1)です。この車両は旧300系からの改造車です。旧300系は九州鉄道引継ぎの戦前製と、西鉄が増備した戦後製に分類されますが、モワ811は、九州鉄道引継ぎ車です。この時点、戦後製の300系宮地岳線で健在でした。

(注1)モワ811の車歴

西鉄モエ811←西鉄モ301←九州モ301:1939年汽車会社東京製

こちらも柳川車庫のモワ803同様に、この時点では電動貨車でしたが、1995年に救援車のモエ811となり、2003年に廃車となりました。