ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1083話 1993年名鉄(広見):イモムシを見に行く(その5)

この日は、3400系撮影のリベンジではありましたが、気が付けば名鉄電車の実態撮影となり、濃厚な一日となりました。それまで名鉄電車のことは、揖斐・谷汲線以外は全く無知だった私にとって、ちょうど良い機会となりました。そして、今頃になって当時撮影した電車の車歴や仕様を調べているわけですが、こういう事はもっと若い時に、言い替えると、撮影した車両が存在している時にやっておけば良かったと、今さら思っています。

 

1.ク2401+モ3401+モ812 (善師野~西可児:1993年8月)

この日の3400系の運用は、犬山~新可児間の折返しだったので、もう十分に撮影ができました。しかし、毎度の後悔先に立たずは、3400系の4連時代を撮影していないことです。少なくとも、私が揖斐・谷汲線のモ510形を追い掛け始めた1985年頃の名鉄には、3400系4連の他にも、850系ナマズや3900系、5000系などが現役でした。

 

2.モ6217+サ6117+モ6317+ク6017 (善師野~西可児:1993年8月)

またまた6000系の登場ですが、こんどの6000系は2連固定窓の初期車です。現在6000系名鉄で最年長になってしまいました。両数が多く、根本的な修繕を実施した車両もあるので、しばらくは安泰の様ですが不経済な抵抗車です。この頃の名鉄は古いHL車やAL車の淘汰に奔走していた頃でしたが、気が付けば月日は流れて、こんどはまだ新車だと思っていたSR車が淘汰される日も遠くなさそうです。

 

3.モ7012+モ7061+モ7162+モ7011 (善師野:1993年8月)

さて、陽のあるうちに列車の形式撮影を行うため、善師野駅に向かいました。幸い陽の向きも順光で、これなら問題ありません。最初の列車は白帯のパノラマカーでした。パノラマカーにはよく乗りましたが、こんな感じで形式撮影をするのはこれが初めてでした。欲を言うと、白帯のない大型ヘッドマーク付きで、電連の無いタイプが良かったのですが・・・。

 

4.モ5502+モ5551+モ5552+モ5501 (善師野:1993年8月)

本日初登場の5500系トップナンバーです。5200系が豊橋に身売りされましたが、5500系は冷房車だったこともあり、全編成が身売りされることなく健在でした。

 

5.ク2401+モ3401+モ812 (善師野:1993年8月)

3400系も形式撮影をしていなかったので、善師野で捉えました。

この電車との出会いは、幼少の頃に遡ります。昭和40年代でしたが、親戚が名古屋本線国府の駅前に住んでおり、そこへ行くと必ず国府の駅で名鉄電車を眺めていました。当時はミュージックホーンを景気よく鳴らす赤いパノラマカーが格好良く、何時間も眺めていましたが、その時やって来たまだクリーム色に赤帯の3400系に衝撃を受けたことに始まります。緑色ではなく、クリーム色に赤帯を復元して欲しかったのが本音です。

 

6.ク7204+モ7304+モ811 (善師野:1993年8月)

もう日没が近づいたので、善師野付近で最後の撮影となったのは、7300系にモ800形を増結した3連でした。7300系もモ800形もAL車なので、こんな凸凹編成もありました。ところで、先ほど3400系に連結されていたのはモ812でしたが、この列車はモ811でした。モ811は新可児寄りに連結のため、顔が写せませんでした。この日の広見線では、名鉄電車全容の縮図を見た様な感じでした。大変有意義な一日でした。