ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1082話 1993年名鉄(広見):イモムシを見に行く(その4)

午後の日射しもようやく落ち着いてきました。これからが撮影の本番です。3400系もまだまだ走ります。

 

1.ク2401+モ3401+モ812 (善師野~西可児:1993年8月)

ところで3400系はさておき、気になるのは後ろにぶら下がるモ800形です。まだこんな吊掛の両運車がいたとは、私はあまりにも名鉄電車のことを知らな過ぎました。モ800形が残った理由は、まだ多くの2連AL車がいたからです。モ800形はAL車の増結用としてはちょうどよい車両でした。しかし、1990年代に入りAL車も激減して、この頃にはモ800形は2両だけになってしまいました。

 

2.ク2401+モ3401+モ812 (善師野~西可児:1993年8月)

モ800形は名鉄の前身である名岐鉄道時代の1935年にデボ800形として、まず5両が製造されましたが、その後、名鉄になってからも増備されて10両となり、片運化されてク2310形やク2650形等と2連を組みます。また、更にモ3500形から3両が1981年に両運化されモ800形に編入されます。このようにモ800形は複雑な変遷の末、最後の残ったのは、モ811(旧モ802改造)とモ812(旧モ3500形改造)の2両でした。

 

3.ク6523+モ6573+モ6473+ク6423 (善師野~西可児:1993年8月)

さて、3400系が行ってしまうと再び名鉄電車の見本市です。今度は新しそうな4連です。これはチョッパ車の6500系8次車でした。6500系は8次車の第24編成で打ち止めですが、ラストの8次車2編成はロングシートで竣工しました。

 

4.モ6221+サ6121+モ6321+ク6021 (善師野~西可児:1993年8月)

これは、先程撮影した6000系4連の折返しでした。6000系は大量に製造されましたが、5次車の第18編成から側窓が2連固定窓から開閉式の3枚窓になりました。写真の第21編成も5次車ですが、この編成は後に中間車2両を瀬戸線6000系に譲って2連となります。

 

5.モ6249+ク6049 (善師野~西可児:1993年8月)

続くこの電車も、顔は違いますが6000系です。6000系は4連が8次車まで製造されましたが、2連はその後も10次車まで製造され、9次車から6500系と同じ車体となりました。ところが、なぜか6000系では新しいはずの9次車、10次車が先行して廃車が進み、写真の車両は10次車ですが、この車両は2021年に廃車になりました。

 

6.モ7012+モ7061+モ7162+モ7011 (善師野~西可児:1993年8月)

パノラマカーも戻ってきました。この編成は特急仕様の白帯車です。名鉄では普段からこんな電車に乗れることが羨ましかったですが、やはりラッシュ時には肩身が狭い存在になっていました。それでも7000系は2009年まで活躍し全廃となりましたが、いまだに名鉄と言えばこの電車です。