ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1081話 1993年名鉄(広見):イモムシを見に行く(その3)

名鉄広見線は、犬山から分岐する支線ですが、新可児までは犬山線から直通する列車も多く、意外にもいろんな電車が結構頻繁に走っていることを、この時知りました。

 

1.ク2401+モ3401+モ812 (西可児~可児川:1993年8月)

さて、本題の3400系ですが、この日は、あらかじめ3400系の運用を調べておいたので、回送列車も取り逃がさず撮影できました。しかし、日射しが強すぎてイマイチです。この日は終日天気が良さそうなので、このあとの撮影に期待です。

 

2.ク2401+モ3401+モ812 (善師野~西可児:1993年8月)

この日の3400系は犬山~新可児間の折返し運用に就いていました。その折返し時間を利用して、撮影場所を少し犬山へ方面に移動し、ここからは善師野~西可児間です。

AL車である3400系(注1)は、名古屋鉄道設立後の1937年に愛電由来の東部線のロマンスカーとして2連で登場しましたが、その後東西両線の直通化のため中間車を徐々に追加して、1958年以降は4連で運用されていました。吊掛車とは言え、100km/h走行の実力車であり、その風貌もそれなりです。流線形は当初からですが、3連の曲面ガラスは1967年頃の改修で採用されたもので、それまでは個別の3枚窓でした。

 

3.ク2401+モ3401+モ812 (善師野~西可児:1993年8月)

(注1)3400系の車歴

名鉄モ3401+ク2401←モ3403+ク2403:1937年日本車輌製 

3400系は4連3編成が在籍しましたが、1988年に引退となり、第1編成と第2編成が廃車されました。しかし、名鉄にとって貴重な車両だったことから、第3編成は竣工当初の2連に戻し、モ3403+ク2403をモ3401+ク2401に改番の上、動態保存することとなりました。ある文献によると、3400系の動態保存は、他のAL車の引退と同時に終了するはずだったそうですが、1992年に鉄道友の会エバーグリーン賞を受賞したことから、動態保存が延長され、1993年には塗装を当初の緑色に変更し、主に広見線などで運用されました。その後も1994年には冷房化され、2002年まで運用されたことは、もう20年以上も前のことですが、記憶に新しいです。                       

 

4.ク7206+モ7306 (善師野~西可児:1993年8月)

ところで、広見線は3400系の他にもいろんな電車が次々やってきました。今度はパノラマカーの中間車の様な7300系2連です。冷房付きですが、これもAL車に属する吊掛車でした。3800系や800系の臓物を流用して1971年から登場しましたが、2連9編成と4連3編成が投入された以降は増備が中断され、残った2800系、800系は最後まで活躍しました。

 

5.モ7012+モ7061+モ7162+モ7011 (善師野~西可児:1993年8月)

とうとう本物のパノラマカーまでやって来ました。白帯の7000系ですが、各停運用に使用されていました。この頃の有料特急には、1000系パノラマSuperが導入されたことから、パノラマカーのローカル運用が増えた様でした。

 

6.モ6912+ク6812 (善師野~西可児:1993年8月)

そして、この電車は2連の6000系の後継車である6800系ですが、このスタイルは3次車以降です。6800系は低コストを狙ったのか主制御はチョッパを諦め界磁添加励磁となり増備が進みましたが、主制御がVVVFに変更された3500系以降もこのスタイルが踏襲されたので、最近でもこのスタイルの電車はよく見かけます。

 

7.モ6221+サ6121+モ6321+ク6021 (善師野~西可児:1993年8月)

今度は6000系です。なんだか吊掛車が来なくなりました。もうどうでも良いですが、名鉄電車の見本市は続きます。