ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

号外2024.04.28:唯一であるが故の悩み

楽しいGWが始まりましたが悩ましい号外です。

2024年5月1日をもって、広島のスカイレールが廃止されます。その理由は赤字であることが主たる原因ですが、何よりも世界に一つしかないこのシステムは、開業から26年間全く仲間が増えないまま、いつしか異端派に位置づけされてしまい、保守にも行詰まってしまいました。そして、更新時期を迎え廃止を選択しなければならなくなったという、とても悲しい現実です。

さて、スカイレールは開業が1998年とのことで、まだ新しい乗り物です。見た目はロープウェイなのか何なのか、よくわからない乗り物ですが、一応、軌道法に準拠する懸垂式モノレールの範疇だそうで、索道というより軌道系の乗り物だそうです。まあ、索道であれモノレールであれ、私にとって趣味的には全く縁のない乗り物です。しかし、この乗り物が存在する場所が、あの瀬野八の瀬野であり、かつてEF59を見に行った場所でもあることから、なんとなく無視できない因縁を感じ、昨年の夏に現地を訪れていました。今回は、その時の様子を号外として報告します。

 

1.みどり口駅と軌道 (みどり口:2023年8月)

実は、スカイレールの訪問は2回目でした。1回目の訪問は開業して間もない頃に、仕事のついででしたが、特に興味も湧かず、ただ乗って往復しただけでした。今回は少々予備知識を叩き込んでの訪問です。

 

2.スカイレール車両 (みどり口:2023年8月)

ちなみに、懸垂式モノレールに属するとのことですが、駅間はロープにしがみついて牽引され、駅構内はロープを放してリニアモーターで推進するとのことで、やはりただモノではありません。

 

3.スカイレール車両と軌道 (みどり口~みどり中街:2023年8月)

それにしても結構な勾配です。総延長は1.3㎞で高低差は160m。最急263‰とのことですが、これほどクネクネしていると、やはり一般の索道では厳しいのでしょうか。

 

4.みどり口駅乗車ホーム (みどり口:2023年8月)

ここはJR山陽本線の瀬野駅に直結する、スカイレールのみどり口駅の乗車ホームです。新交通システムの様に立派なホームドアが付いていますが、見た感じでは、観光地などでエンドレス運転されるロープウェイと同じです。

 

5.スカイレール車両の車内 (みどり口:2023年8月)

車内には座席が8人分あり、定員は25人、最大乗車人員は37人とのことです。ちゃんとエアコンも付いており、申し訳程度に吊り手も。軌道法なので、車両扱いです。よって、200形という形式があり、車両番号201のプレートも付いてます。しかしながら、車両と言うよりゴンドラです。

 

6.スカイレール車窓風景 (みどり中街~みどり口:2023年8月)

さて、出発です。いきなり上り勾配ですが、やはり懸垂式モノレールの感覚です。眼下には駐車場となった、かつての瀬野機関区跡が・・・。そして、高架脇には歩道が寄り添っていますが、これを登るのは大変です。

つづく。