ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1114話 1995年南海(高野):アオ虫を追い掛けろ!!

南海ズームカーの話題は、第810~第812話で、その出会いについてお伝えしましたが、その後も通勤途中で見かける旧塗装の初代ズームカー(アオ虫)が気になり、暇を見つけては、アオ虫を追い掛けました。

今回は1995年の夏から秋にかけての、アオ虫の追っ掛けの様子です。

 

1.2200系2連+2200系2連 (紀伊清水~橋本:1995年8月)

今回も勝手知ったる紀伊清水です。しかし、アオ虫は簡単には現れません。まずは貫通ズームカーの回送です。この車両はズームカーの増結用に製造された通勤タイプの22000系ですが、この頃車両更新が進められており、更新車は2200系に改番されていました。このタイプの車両はすでに新塗装化も済んでおり、どうでも良い車両でしたが、徐々に後継の2000系2連が増殖しており、そのうち本線から姿を消します。

 

2.21000系新塗装4連 (紀伊清水~橋本:1995年8月)

そして、アオ虫ではない困った塗装のズームカー(略して、「困ったズームカー」)が来ました。この困った塗装は南海電鉄関空乗り入れによるCI化の一環でしたが、関空とは無関係なズームカー一族にまで波及するとは全く困ったものです。

 

3.30000系4連こうや号 (紀伊清水~橋本:1995年8月)

毎度、撮影の副産物ですが、これも確実にやって来るズームカー一族の優等生です。せっかくの特急列車ですが、慣らし撮影です。

 

4.21000系旧塗装4連 (紀伊清水~橋本:1995年8月)

来ました、アオ虫!!。気が付けば、この日はこれでズームカー一族のオールキャストを撮影したことになりますが、この後はアオ虫がいつ来るのか?。この列車は難波行きなので、早く戻って来ても2時間後ですが、入庫してしまえばもう現れません。

 

5.21000系旧塗装4連 (紀伊清水~橋本:1995年10月)

貴重なアオ虫なので、とりあえず連写です。

 

6.21000系新塗装4連 (学文路~紀伊清水:1995年8月)

ここは紀伊清水駅の少し学文路寄りです。このあたりから高野線の勾配区間が始まり、この先は九度山あたりまで築堤を走ります。路線は徐々に標高が上がって行き、九度山を過ぎると、高野線は突然山岳路線となり、ズームカーでないと走れません。

 

7.30000系4連こうや号 (学文路~紀伊清水:1995年8月)

続けて、「こうや号」もやって来ました。ところで、この辺の架線柱は単線にもかかわらず複線幅となっています。かつては保線車の留置側線でもあったのかと、さほど気にも留めませんでしたが、この撮影時に近辺をフラフラ歩いていたら、未舗装の農道から露出するレールを発見し、それを追って行くと紀ノ川の土手に辿り着きました。その後、古い地図などで調べたところ、砂利採取線の廃線であることがわかりました。その昔、機芸出版社から発行された「シーナリーガイド」というレイアウト製作の参考誌に、南海電鉄橋本駅の先で紀ノ川河川敷に向かって分岐する砂利採取線の記事が掲載されていましたが、それとは別の砂利採取線がこんな近くに存在していたとは知りませんでした。この砂利採取線の廃線探訪は別途お伝えします。