ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第155話 1987年関東(常総) 気動車三昧(その3)

今回は“都落ち”してきた往年の優等車の話題です。

いわずもがなの元小田急気動車であるキハ751形、753形です。この車両も第59話で紆余曲折の経歴について率直な意見を述べさせて頂きましたが、輝かしいデビューだっただけに“関東流の洗礼”を浴びた以降の、ボコボコに改造された姿がなんとも哀れでなりません。

 

1.キハ751 (水海道:1987年1月)

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 さて、ダブルエンジン車だったキハ751形、753形ですが、その有り余るパワーを活かして、元同僚だったキクハ1形やキサハ65形を従えていましたが、その元同僚はいなくなってしまいました。そんなわけで燃費の悪さだけが目立つ存在になってしまい、いつのまにか出番も減ってしまいましたが、ラッシュ時の強い助っ人でした。

 

2.キハ751 (水海道:1987年1月)

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 キハ751は180PSのDMH17系縦型機関を2基搭載した、常総線では一番の力持ちの気動車でした。しかし、キハ751は兄弟車4両のなかで一番老けた顔をしていました。原因は貫通扉の窓がこの車両だけ小さく、おでこの急行灯も塞がれて、なんとなくとぼけた表情をしていたからです。

 

 

3.キハ752 (水海道:1987年1月)

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 キハ752はキハ751と同じ車体の元小田急キハ5000形を前身とするキハ751形ですが、こちらはキハ751に比べて、出力がやや小さい160PSのDMH17系縦型機関を2基搭載していました。貫通扉の窓が大きく、キハ751ほど老け顔ではありませんが、なぜかおでこの急行灯が片側のみ健在です。なかなか綺麗な形式写真が撮れませんでしたが、ようやくまともな写真が撮れました。

 

4.キハ752 (水海道:1987年3月)

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 この時期、集中して水海道に通いましたが、理由は車両の形式写真を撮るためでした。このキハ751~754も、各車微妙に差異があり、全車の形式写真を撮るには、とにかく訪問する回数を重ねるしかありませんでした。しかし、水海道機関区内ではいつも車両は数珠つなぎなので、撮影はちょっとした転線時を狙うしかなく至難の業でした。

 

5.キハ753+キハ800形 (水海道:1987年1月)

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 キハ753は後期型の元小田急キハ5100形を前身とするキハ753形です。この車両も160PSのDMH17系縦型機関を2基搭載していました。キハ753形はキハ751形に比べて側窓配置が異なり、妻窓が少し大きく、Hゴムが黒いので引き締まった顔をしていました。

 

6.キハ753 (水海道:1987年3月)

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 この系列は小田急時代は1ドア車でした。その名残が外吊りではない、一番手前の扉です。3ドア化された時にこのドアのステップを埋めて、ノンステップ化しましたが、台枠の都合なのか、元々の扉の下側に垂れさがった腰板が異様です。

 

7.キハ754 (水海道:1987年1月)

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 なかなか写真が撮れなかったのがキハ754です。この車両はキハ753形でダブルエンジンですが、180PSと150PSのDMH17系縦型機関を1基ずつ搭載した変わり種で、おでこの急行灯も健在でした。