ナロー時代の保存車を見た後は、小坂駅構内の散策です。
小坂は鉱山のお膝元なので、ここもかなり広い構内でした。
1.キハ2106 (小坂:1989年5月)
乗って来たキハ2106は給油のため入庫です。
この時点、まともに稼働していた気動車は、ワンマン化されたキハ2105~2107の3両だけのようでした。
2.キハ2103 (小坂:1989年5月)
キハ2103が構内のど真ん中に露天留置されていました。この車両はワンマン化されていない予備車で、あまり使用されていない感じです。結局キハ2103は1993年に廃車となります。
3.キハ2106+キハ2107 (小坂:1989年5月)
キハ2106が庫内からキハ2107を引っ張り出しました。もしや2連?かと、期待しましたが・・・。
4.キハ2107 (小坂:1989年5月)
結局、2連ではなく、キハ2107のみが次の列車に充当されました。列車は替わりましたが、見た目は全く同じです。キハ2107はキハ2100形の最終増備車で1967製の小坂では一番新しい車両です。
5.キハ2107 (小坂:1989年5月)
ここも、いつまで続くのか心配は尽きません。せっかく立派な気動車を保有しているのだからいつまでも頑張ってもらいたいのですが、輸送需要の減少は歯止めが掛からず、1994年には旅客営業をやめて、岩手開発鉄道のように貨物専業の鉄道になってしまいます。旅客営業廃止後は、キハ2105とキハ2107が弘南鉄道黒石線に転じますが、キハ2106とキハ2108は廃車されました。
6.小坂機関区全景 (小坂:1989年5月)
しかし、その貨物も鉱石輸送ではなく、小坂精錬所で産出される濃硫酸輸送のみとなってしまいます。
7.ワフ28001+ワフ28002他 (小坂:1989年5月)
小坂鉄道が旅客輸送を行っていた頃の訪問は、これが最後となりました。
思えば、まともな沿線写真を撮らずじまいでした。その後、はるか13年後の2002年に家内と東北の温泉旅行を行った時に車で小坂に立ち寄りました。その時はまだ辛うじて濃硫酸輸送は存続していましたが、これも2009年に全廃され小坂鉄道は100年の歴史に幕を閉じました。
さて、みちのくの気動車で忘れちゃいけないのが南部縦貫鉄道です。小坂鉄道の次は七戸に向かいました。南部縦貫鉄道では、天気も回復して心機一転すばらしい光景を撮影できましたが、その様子は別途報告します。