ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第391話 1988年関東(常総):いやな予感!(その3)

常総線への元国鉄キハ35系導入は衝撃的でした。これらの車両導入の影響がどこまで波及するかが問題でした。

恐らく、老朽化が懸念される元国鉄機械式気動車の成れの果てと、不経済なダブルエンジン車は真っ先に淘汰されるでしょう。

 

1.キハ802 (水海道:1988年1月)

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そして、気掛かりだったのが関東鉄道オリジナルの車両達です。

優雅な時代を象徴するキハ800形ですが、通勤路線となった常総線にはもう時代遅れです。

 

2.キハ803 (水海道:1988年1月)

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関東流通勤車化の洗礼を浴びなかったキハ800形は、ラッシュ時のお荷物になりつつありましたが、いまさら3扉化されるはずもなく、そうなると先行きが危ぶまれます。

 

3.キハ804 (水海道:1988年1月)

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 しかし、この日のキハ800形は3連増結用に大活躍でした。通勤用には難ありかも知れませんが、両運なので波動輸送用の増結にはちょうど手頃な車両だったようです。

 

4.キハ502 (水海道:1988年1月)

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 そして、キハ500形も同様です。こちらは18m車でキハ800形よりも小型なので、さらに肩身が狭い車両でした。

筑波鉄道が廃止になり、筑波にいた同型のキハ503~505は結局常総線には転じず、あっけなく廃車解体されました。その流れからすると、キハ501,502も先はありません。

 

5.キハ721+キハ813 (水海道:1988年1月)

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 先行きが微妙なのが、キハ721+キハ813のコンビです。

共にまだ新しく、キハ721は1964年製、キハ813は1969年製です。しかし、キハ813は北海道仕様のステップ付き2扉車なので、ラッシュ時のネックです。

 

6.キハ008+キハ007 (水海道:1988年1月)

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 キハ0形は残るでしょう!!しかし、足回りはキハ30,35形よりも先輩格のキハ20形の臓物流用です。

 

7.キハ754 (水海道:1988年1月)

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車庫の外れにこんな車両がいました。何かの広告車なのか塗りたてで大変きれいですが、ちょっと変です。

車両の後ろ半分は塗装が違います。そして、この車両の反対側面は全く違う青色。何だこれはと思ったら、実は新しい車体塗装の試験塗装でした。元国鉄キハ30,35形導入にあたり、車体塗装を一新するために、キハ754が塗装試験車に提供されていました。

ところで、この車両はこの塗装で走るのかと思いましたが、残念なことにこのまま廃車となりました。

さて、タラコ色の車両達はどんな塗装になるのか?既存車も新塗装になるのか?まさか茨城交通・・・・の二の舞にはならないだろうか?

とにかく不安でいっぱいでした。