ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第522話 1989年関東(常総):紆余曲折の断末魔(その2)

1989年1月、時代は平成となり、とうとう水海道の構内から旧型気動車の姿がなくなりました。まさに昭和の終焉と同時に消えていった感じでした。

 

1.キハ755 (水海道:1989年1月)

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 水海道の車庫裏には、解体途上のキハ755がいました。この車両は旧型ではありませんが、不経済なダブルエンジン車だったので、置き換えの対象になりました。しかし、元南海の優等車であり、常総線では前代未聞の4ドア気動車だったこの車両は後世に語り継がねばならないゲテモノです。

 

2.キハ755他 (水海道:1989年1月)

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キハ755の脇には、これから再生改造を受ける元国鉄キハ35系がスタンバイしていました。見た感じはキハ35の方が廃車のようですが・・・

 

3.キハ008+キハ007 (小絹~水海道:1989年1月) 

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そして、気になる廃車留置場となっていた、新機関区予定地に向かいました。

途中、旧塗装のキハ0形がやって来たので、旧塗装見納めの撮影です。 

 

4.廃車留置場全景 (小絹~水海道:1989年1月)

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 廃車留置場には、やはり旧型気動車の廃車体が埋もれていました。まだ日が経っていないので、まるで現役車両の様です。

 

5.キハ614、キハ754他廃車群 (小絹~水海道:1989年1月)

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 ここに居たのは、写真の左側がキハ614+キハ613、右側には延々と連なるキハ754、キハ612、キハ751、キハ753、キハ611、キハ551、キハ752、キハ703、キハ704の総勢11両でした。

 

6.気動車9連=キハ754他廃車群 (小絹~水海道:1989年1月)

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壮観な凸凹気動車9連です。まさに百鬼夜行と言ったところでしょうか。

水海道機関区では、キハ300形、350形の再生改造が忙しくて、廃車の解体作業にまで手が回らなかったようです。しかし、これらの廃車群は、わずかながらこの場所で解体作業が行われており、この時点では再利用できる機器の部品取りが行われていました。

 

7.キハ351+キハ352と廃車群 (水海道~小絹:1989年1月)

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 廃車群を横目にキハ350形2連が通り過ぎて行きます。やがて、この場所に新しい水海道機関区が建設され、南水海道信号所が出来ます。しかし、人口希薄な一帯なので駅はいまだにありません。