ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第620話 1992年大井川:吊掛車乱舞(その5)

もう帰宅時間なので、大井川鉄道周辺に遊びに来た人たちが一斉に帰りはじめました。どの列車も満員です。当然SL列車も満員で、SL列車に乗れなかった人たちも電車で帰ります。こんなに混んでいる大井川鉄道ですが、普段の日は悲しくなる程すいています。この頃はバブル景気で一時的に行楽客が増えた時期ですが、それでも今ほどではありませんが、沿線住民のローカル輸送は厳しい状況だったと思います。

 

1.クハ513+モハ313+クハ2001+モハ1001 (塩郷~地名:1992年11月)

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帰りの行楽客のために千頭行きの4連がやって来ました。 まだまだ吊掛車の乱舞は続きます。

 

2.モハ1001+クハ2001+モハ313+クハ513 (地名~塩郷:1992年11月)

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 その列車の折返しは急行でした。塩郷には止まりません。せっかく列車が来たのに乗れないとは、いやがらせのようですが、すでに満員御礼状態なので、通過もやむを得ません。 この列車は、SL列車に乗れなかった井川線からの行楽客を救済するための列車でしょうか?

 

3.モハ1001+クハ2001+モハ313+クハ513 (地名~塩郷:1992年11月)

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この列車の手前2両はいかにも通勤電車風です。しかし、車内は元からセミクロスシートなので、大井川鉄道も一応考えて購入した様です。それにしても、もう吊掛車の中古車などほとんど入手は困難になっていました。この列車を見ていると、今後も西武や伊豆箱根の電車が大井川にやって来そうな感じがしましたが、そろそろカルダン車になりそうな雰囲気でした。

 

4.モハ3822+クハ2822 (地名~塩郷:1992年11月)

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 帰宅のピークを過ぎた頃、変な塗装の電車がきました。よく見ると元名鉄運輸省規格型電車です。同形のもう一編成は通常の塗装でしたが、この編成は困った塗装です。まさか、この塗装が今後の標準?

 

5.モハ6011+クハ6051 (塩郷~下泉:1992年11月)

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 日暮れも近づいてきたので、最後の移動です。やって来たアルミカーを撮影して、これに乗車しました。2連なので激混みです。

 

6.クハ6051+モハ6011 (抜里~家山:1992年11月)

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 この日最後の撮影場所は抜里です。

乗って来たアルミカーを見送って、この後SLがやって来ますが、今回はこれでおしまいです。私の場合、SLよりも電車の動向が気になっていたのですが、1992年時点の大井川鉄道は、まだまだ吊掛車だらけでした。増備されたモハ1001+クハ2001も吊掛車でした。しかし、在籍車は老朽化が激しく、それほど長持ちはしない状況でした。