筑波鉄道は1987年4月1日に廃止されました。その最後の様子は第429話~第432話でお伝えしましたが、廃止後の車両の動向が非常に気になっていました。しかし、キハ301だけが関東鉄道常総線で再起した以外は音沙汰がなく、1年後のある日に、その後どうなったか真鍋を目指しました。
1.廃止1年後の真鍋機関区全景 (真鍋:1988年4月)
土浦から廃線跡を歩きましたが、レールはそのままでした。そして廃線跡の前方には見慣れた光景が・・・。
あたかも現役のごとき、真鍋の残照です。
2.キハ762+キハ821他(真鍋:1988年4月)
廃止から1年が経っていましたが、全く現役の頃と変わりません。いつもの様に撮影許可を得るため事務所に出向きましたが誰もいません。当然です。よって、悪しからず撮影させて頂きました。しかし、誰もいない機関区はやはり異様な空間でした。
3.キハ761+キハ812他 (真鍋:1988年4月)
間もなく出庫しそうなキハ761です。なんだか夢を見ているのか、狐につままれた心境でした。しかしながら、この整然とした佇まいは、廃止後も誰かが整備されている様でした。
4.キハ812の車内 (真鍋:1988年4月)
キハ812の車内は廃止当時のまま時間が止まっていました。中吊り広告も廃線時のままです。ちゃんと掃除もされている様です。
5.キハ761の車内 (真鍋:1988年4月)
キハ761の車内もそのままです。いつでも走れそうです。もしや、これらの車両は買い手を待っているのか?しかし、この頃はJRのローカル線廃止によって余剰となったキハ20系などの中古車が出回り初めており、とても菱枠型台車を履いた雑多な気動車など買い手は現れません。
6.DD502 (真鍋:1988年4月)
庫内にはDD502がいました。プレートや前照灯が外されており、解体途上なのか?
作業場も廃止時のままです。なんとなく、廃止後放置されていた井笠鉄道の鬮場車庫を思い出します。