続いて、土佐電桟橋車庫の様子です。
この頃の土佐電は、誰が見ても完全な路面電車の路線でしたが、かつては安芸線と言う鉄道線が存在しました。安芸線は1974年に廃止され、現在はその軌道敷を一部流用して、第三セクターの土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線が運行されています。
ところで、その安芸線があった頃、土佐電では一部の電車が市内線と安芸線を直通運転しており、使用された車両が現存します。当時の直通運転は大変画期的で、現在のLRTそのものでした。路面電車が鉄道線に乗り入れるため、車両には連結器も装備されて、連結運転もされていました。
1.198、703 (桟橋車庫:1994年8月)
しかし、安芸線亡き後は直通車も路面電車と化して現在に至ります。今回の土佐電訪問では、いにしえのLRT時代の車両を探ってみました。
2.703、209 (桟橋車庫:1994年8月)
左の703は元山陽電軌からの移籍車、右の209は土佐電近代化の立役者です。
この2両はともに、土佐電の標準塗装車です。この頃の塗装は、車体側面の青帯が省略されており、これは車体広告のスペースの様ですが、広告が入らないと間が抜けた感じがします。
3.631、204他 (桟橋車庫:1994年8月)
中央の631は、よく見ると密着連結器が付いています。これはかつて安芸線に直通していた車両です。
4.703他 (桟橋車庫:1994年8月)
数珠つなぎの先頭は、下関の山陽電軌からやって来た700形です。その後ろに続くのは200形ですが、ずいぶん車高が違います。
5.627、1001 (桟橋車庫:1994年8月)
この2両はともに、土佐電のオリジナル車両です。
左の627は連結器付き間接非自動制御の元LRT車両です。右の1001は、見るからに最新?の軽快電車ぽい車両ですが・・・。
6.611、609他 (桟橋車庫:1994年8月)
以前、広電のバブル期の強烈な広告電車の話題を報じましたが、ここもいっしょです。しかし、広告の内容は広電よりもローカル的なものが多く、南国土佐らしくカラフルな感じがします。
600形は車両数が多く、一番の主力車ですが広告車も多く、撮影するのが面倒になり広告車の撮影はかなりカットしました。
次回以降は、車種ごとに経歴を追ってみたいと思います。