ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第922話 1995年南部縦貫:行き詰まったメルヘンの世界!!

1995年のGWは、学生時代にバイトで知合ったローカル線同好の友人と久々に東北に出向きました。まずは南部縦貫鉄道です。この年、南部縦貫鉄道には非常に厳しい宣告が出されました。それは、国鉄清算事業団から借用していた野辺地~西千曳間(旧東北本線)の鉄道用地を「買い取らなければ出ていけ!!」との、お情け無用の押し売りでした。

 

1.キハ102 (七戸~森田牧場前:1995年5月)

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 この用地の価格は5100万円とのことで、毎年ほぼ同額の赤字を計上しているこの鉄道にとって、そんな費用は出せるわけがありません。とうとうメルヘンの世界も行き詰まってしまいました。

 

2.キハ102 (七戸~森田牧場前:1995年5月)

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さて、この日はリッチに新幹線で上野を出発し、七戸に辿り着いたのは午後でした。とりあえず、午後の南部縦貫鉄道の撮影です。天気は下り坂でしたが、なんとか持ちこたえました。

 

3.キハ102 (七戸~森田牧場前:1995年5月)

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最初の撮影は七戸近くで午後の戻り列車でした。この場所は土手から築堤を走る列車が望遠で何枚も連写できる場所でした。列車本数が少ないので初っ端からフィルムの浪費です。

 

4.キハ102 (七戸~森田牧場前:1995年5月)

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高圧電線がなければ良い風景なのですが、この近辺はここしか開けた場所がないので、仕方ありません。

 

5.キハ102 (七戸~森田牧場前:1995年5月)

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築堤の手前には、七戸川橋梁があり、これを渡って来ると七戸駅はもうすぐです。しかし、七戸の市街地はこの鉄橋の向こう側なので、無駄に鉄橋を造ったように思えますが、当初は七戸から先の三本木(十和田市延伸計画があったためです。そして七戸駅はあまりにも市街地から外れ過ぎており、市街地では、わざわざ鉄道を利用しなくてもバスが頻繁に走っていたので、これでは鉄道利用者は増えるわけがありません。

 

6.キハ102 (森田牧場前~七戸:1995年5月)

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列車は、七戸川を渡り大きなカーブで進路を西に向けるとまもなく七戸に到着です。今回の写真はすべて同じ場所で、同じ列車を撮影したものです。