ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1048話 1994年一畑:普段のデハニを見に行く(その4)

土曜日の朝ラッシュの撮影を終えて、平田市の車庫に行きました。特別に見たい車両があったわけでもなく、天気も完全に曇ってしまったので、時間調整のつもりでしたが、じっくりと車両を見ることができました。

 

1.クハ172、クハ103 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180358j:plain

ラッシュ時に見かけなかった車両がいました。この日は70系が2列車とも車庫で待機でしたが、よく見るとクハ172の後ろの車両は相棒のデハ72ではなくクハ103です。どうやらデハ72は定期検査中のようです。

 

2.クハ171+デハ71 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180435j:plain

こちらはクハ171+デハ71ですが、塗装も新しく定期検査出場直後の様です。クハ172と比べて妻面の縦樋が厳めしいです。

 

3.デハ62 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180509j:plain

デハ60形は、普段は朝ラッシュの増結に使用されますが、この日は土曜日だったので増結もなく終日お休みです。この車両は当然改造車ですが、両妻とも西武風の湘南顔をしている、他にはない愉快な車両です。

 

4.デハニ52 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180533j:plainこの日の1往復のお勤めを終えて入庫したデハニ52です。デハニ53とは交互に使用されている様ですが、なんとも優雅と言うか、もったいない存在です。各ドアには「手動扉」と表記されています。この当時でも信じられない車両でした。ほとんどの鉄道車両が「5K」と言う戸閉のインターロックを保安としている世の中において、この電車の存在を見る限り、保安とは乗客のモラルで成り立っていることを改めて感じます。

 

5.デハニ53 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180551j:plain

こちらは、本日休業のデハニ53です。デハニ52と比べて多少光沢を感じます。屋根も黒いのでデハニ52よりも精悍に見えます。

 

6.デハニ53 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180612j:plain

このような荷物室合造の車両も大変貴重な存在になっていました。こんなのが平然と走っていたのも一畑電鉄の魅力でした。

 

7.デハ31 (平田市:1994年5月)

f:id:kk-kiyo:20220326180121j:plain

車庫の隅っこには、まだデハ31がいました。廃車になってすでに8年になります。この車両は1921年汽車会社製の木造国電モハ1057の車歴を引継ぐ、一畑では珍しく西武に無関係な異端車でした。いつまでここにいるのか?。でも、秋に置き換え車両が導入されれば、真っ先に追い出される運命です。