ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第872話 1994年一畑:大寺付近の日常風景(その2)

ところで、なぜそんなに一畑電鉄にこだわっていたのか。それは車両の置き換えが迫っていたからです。この半年後には関東から、あの中古電車がやって来ます。おそらく、数年後には既存車が全滅してしまう恐れがありました。

 

1.クハ101+デハ23 (大寺:1994年4月)

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 たぶんデハニ50形はイベント目的で残るでしょうが、このデハ20形+クハ100形は真っ先に標的となるでしょう。

 

2.クハ101+デハ23 (美談~大寺:1994年4月)

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 この時点で在籍していた古い車両は、下記のとおりです。

・デハ1形:3,6

・デハニ50形:52,53

・デハ20形+クハ100形:21+103,22+102,23+101

・デハ70形+クハ170形:71+171,72+172

このうち、デハ21+クハ103は事故車で休車状態でした。 

 

3.デハ82+クハ182 (美談~大寺:1994年4月)

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よって、2連の中古車が4本も入線すれば、恐らくデハ1形、デハニ50形以外の古い車両はいなくなってしまいます。

 

4.クハ182+デハ82 (大寺~美談:1994年4月)

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 この時は元西武電車だった80系、90系、デハ60形は確実に残るものと思っていました。しかし・・・・。

 

5.デハ83+クハ183 (美談~大寺:1994年4月)

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 ご存知の通り、この年の11月と翌年1月に元京王の5000系が2連化されて一畑に2本入線しました。このあおりで廃車となったのは、なんと主力だったデハ82+クハ182とデハ83+クハ183でした。

 

6.デハ83+クハ183 (大寺:1994年4月)

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その後も元京王の5000系は増備され、 残ったデハ81+クハ181は、湘南スタイルのデハ91+クハ191と共に1995年12月に廃車となります。主力だった元西武電車は、意外とあっけない幕引きでした。

 

7.クハ101+デハ23 (大寺:1994年4月)

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 そして、デハ20形+クハ100形は、この年に休車だったデハ21+クハ103が廃車となり、残る2本は2年後の1996年の年末に廃車となります。その頃になると、元南海のズームカーも一畑に入線しました。結局、一番危なそうだったデハ20形+クハ100形が最後まで残ったのは意外でした。