ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1051話 1995年南海(汐見橋):こっそり吊掛車!!(その2)

南海電鉄1521系は吊掛電車ですが、いわゆるアコモ改造車の部類なので正直興味がありませんでした。少なくとも貴志川線のモハ1201形とは別物でした。しかし、1521系を見るために出向いた汐見橋線は別な意味で印象的でした。とても大阪市内のド真ん中に存在するとは思えない不思議な空間だったからです。

 

1.クハ3901+モハ1521 (岸里玉出:1995年7月)

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例によって、撮影ポイントを探るために全線を歩きましたが、汐見橋線は車両以上に沿線のロケーションが強烈でした。なんと表現したら良いのか?適当な言葉が見つかりません。ちなみに撮影ポイントはほとんどありません。

 

2.木津川駅舎 (木津川:1995年7月)

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そんな状況下で、落ち着いて列車の形式撮影ができる場所がありました。それは木津川駅です。この駅はかつて貨物輸送で賑わった様で、駅構内が広く側線が何本も残っていました。そして、洒落た駅舎が気に入りました。しかし無人駅です。駅前は何もなく、人影もありません。なんとなく物騒な雰囲気が・・・・。

 

3.クハ3901+モハ1521 (木津川:1995年7月)

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木津川駅では、この様な写真が撮れました。この列車は手前のクハ3901が2051系のサハ3801からの改造車、後位のモハ1521は1521系のトップナンバーです。この電車の老けた表情が以降の6000系7000系へと展開され、残念ながら未だに南海電車のイメージに根付いている様に思えます。

 

4.クハ3903+モハ1528 (木津川:1995年7月)

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そして、次の列車は、両運のモハを連結した編成です。両運のモハは昇圧時にローカル運用を見据えて派生した改造車です。大手私鉄で単行運転とは驚きですが、これも大阪市内のド真ん中の天王寺支線で1993年の廃止までモハ1524,1526の2両が大活躍していました。

 

5.クハ3903+モハ1528 (木津川~芦原町:1995年7月)

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汐見橋線の沿線はいわゆる住宅密集地ですが、線路の際まで家が建ち並び、どこで撮影しても同じような写真しか撮れません。東京で例えると東武亀戸線京浜急行大師線のような感じです。

 

6.クハ3901+モハ1521 (芦原町~汐見橋:1995年7月)

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終点の汐見橋に近づくと、高速道路が併走します。繁華街にも近いのですが・・・。汐見橋はかつて高野線の起点だった場所ですが、難波との格差があまりにも大きすぎてどうにもなりません。そして、何か怪しい雰囲気が漂っています。