ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第1166話 1995年水島臨海:あの苦言の波及効果(その3)

さて、今回は気動車の話題です。いつものキハ20形ばかりと言いたいところですが、あの苦言の波及効果で、とうとう新車が入ってしまいました。

 

1.キハ206 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

新車が増備されれば、このキハ20形は当然廃車となる運命ですが、当時の私は、キハ20形などどうでもよい車両だったので、この先どうなろうが全く無関心でした。

 

2.キハ211、210 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

しかも、水島臨海のキハ20形は、1993年の前回訪問時にさんざん撮りましたので、もうこれ以上撮影する必要もありません。ですが、水島臨海のキハ20形もいよいよ見納めか?と、この時は思い、カメラを向けました。

 

3.DE701、キハ206 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

しかし、キハ20形はその後もしぶとく残ります。やはり第3セクターとは言え、全車を新車に置き換える予算はありません。ほどほどに新車が入れば、ボロばかりとは言えなくなります。あの苦言の波及効果はそれで十分です。

 

4.MRT302+MRT301 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

・・・で、新車の登場です。この年の2月に竣工したばかりのMRT300形2両です。言わずもがなのNDCでした。これが、あの苦言の波及効果の結果でした。

 

5.MRT302+MRT301 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

ちなみに、1995年頃のNDCの納入実績は、JR西日本キハ120形、島原鉄道キハ2500形、茨城交通キハ3710形、三陸鉄道36-500形と言ったところです。JR西は16m級NDC、島原、茨城、三陸JR九州キハ125形タイプの18m級NDCです。ところが、水島臨海は・・・新バージョンでした。

 

6.MRT302+MRT301 (倉敷貨物ターミナル:1995年8月)

おおっ、デカイ!!。これがMRT300形です。なんと全長21.3mの超ロングボディー!!。それまで大型と言われたNDCは18mです。MRT300形をNDCと言って良いものか?しかし、NDCです。さすがに、ここまで大きいと、出力は330PSにアップ、台車もボルスタレスタイプのNP129です。このMRT300形はその後も6両まで増備され、やはりキハ20形に廃車が発生しました。