ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第95話 1981年広島 ヒロ電ボロ電の頃(その6)

1980年代前半の広電は、いよいよ3連接車が本格増備されます。市内線直通車の変化が賑やかでした。

 

1.1306編成,2006+2007 (荒手車庫:1981年10月)

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 3000形3連接車の増備が進むと、1300形も3連接化されることになりました。1300形は2編成4両なので、3連接化すると1両余るわけですが、実はそうではなく、先に3連接化された3000形の改造過程で余った2両を中間車化して1300形の中間に組み込まれました。西鉄から譲渡された2連接車は全部で12編成24両だったので3連8編成で余りなく完結です。

 

2.1300形1306編成 (荒手車庫:1981年10月)

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1300形は1981年に1305編成が先に3連接化されました。残った1306編成は翌年1982年に3連化され3000形ラスト編成の3008編成となりました。

 

3.2500形2501+2502 (荒手車庫:1981年10月)

2500形の3連接化はまだ先の1986年です。2500形は1,2次車の5編成10両が3連化の対象となり、3連化に際し2502,2507,2508が中間車化され、余った2506は廃車されました。3連化後は3編成となり、形式は3100形となります。 

 

4.3000形3004編成他 (荒手車庫:1981年10月)

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 3000形への改造は、最初の2編成は自社の手で施工されましたが、その後は大阪車輌工業が広電に出張して行いました。1980年には3003,3004編成が竣工しました。3003編成以降も基本的に3001,3002編成と同じ改造内容ですが、3003編成から前照灯のケースが角ばった形状からRのついた形状に変わりました。

 

5.3000形3003編成,3005編成(荒手車庫:1981年2月)

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続く1981年には3005,3006,3007編成が竣工しました。 この3編成はいずれも大阪車輌に持ち出しての改造となりました。写真は3003編成と3005編成のツーショットですが、それぞれ種車が異なり、並べて見ると形態の違いがよくわかります。

 

6.3000形3003編成,3005編成(荒手車庫:1981年2月)

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 西鉄から譲受した2連接車は1100形2編成、1200形8編成、1300形2編成でした。このうち、1100形だけは車体断面が異なり側窓が大きく屋根のRが角ばっていました。このため1100形を種車とした3005編成は素人目には同じ車両ですが、他の3000形とは少し違った外観と塗り分けで登場しました。

 

7.3000形3005編成の車内 (荒手車庫:1981年2月)

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竣工したばかりの3005編成の車内です。まだ非冷房なので天井がスッキリしています。