ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第220話 1993年一畑:激動の正月輸送(その7)

1993年1月2日は、午前中小雨が降る肌寒い天気でしたが、午後は天気が持ち直し、絶好の撮影日和となりました。

 

1.クハ102+デハ22+デハ52 (高ノ宮~秋鹿町:1993年1月)

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 一畑電鉄では、列車が一畑口でスイッチバックするので、一畑口を境に列車の進行方向が変わります。よって、一畑口の東側と西側の路線では先頭となる車両が入れ替るので、どちらの先頭車も順光で撮影することができました。この旧型3連も前日から赤電先頭の写真ばかり撮っていましたが、高ノ宮~秋鹿町間でようやくクハ102の顔を撮影できました。

 

2.デハ52+デハ22+クハ102 (旅伏~平田市:1993年1月)

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 さて、この旧型3連ですが、普段の平日は朝のラッシュ時にも限定運用で走っていました。決して正月だけのイベント運転ではありませんが、3両とも全て手動ドアだったのが奇跡的な列車でした。

 

3.デハ52+デハ22+クハ102 (旅伏~平田市:1993年1月)

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 デハニは荷物室を持つ客貨合造車ですが、1993年当時は小手荷物輸送は行われておらず、不思議な存在でした。最近、人材不足で宅配の荷物を電車やバスを利用して運ぶ試みが話題になっていますが、それは決して新しいことではなく、再び小手荷物輸送の時代が戻って来たにすぎないように思われます。今こそデハニの復権時期ではないでしょうか。

 

4.クハ102+デハ22+デハ52 (美談~大寺:1993年1月)

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旧型車の半逆光に挑戦してみました。ちょうどシル・ヘッダー部に光が反射して、旧型車ならではの写真になりました。

 

5.デハ52+デハ22+クハ102 (美談:1993年1月)

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 美談駅に到着する旧型3連です。この駅は、「美談」と書いて「みだみ」と読みます。
大変読みが難しい駅名です。何か素晴らしい物語でもありそうな地名ですが、何もない様です。

 

6.デハ52+デハ22+クハ102 (美談:1993年1月)

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 美談に停車中の旧型3連です。この日、最後の撮影はこの旧型3連でした。

2年連続で一畑の正月輸送を見に出かけましたが、次は季節を変えて出かけたいと思いました。しかし出雲は遠く、なかなか思うようにならず諦めかけていましたが、その後思わぬチャンスが到来します。その様子は別途お伝えします。

ところで、この日は撮影を終えてから松江に出て、夜行バスで東京に戻りました。