ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第487話 1991近鉄(北勢):モニの生き残りを求めて

1990年に下津井電鉄が廃止となり、軽便と言える鉄道は、とうとう近鉄北勢線内部・八王子線だけになってしまいました。しかし、いずれも大近鉄の路線であり、どうも軽便らしさが物足りません。それでも最後まで残ったモニの生き残りを求めて北勢に向かいました。

 

1.モ222+ク221+モ224+ク223 (北大社:1991年11月)

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この車両こそが、モニの生き残りである220系です。この頃の北勢線は、大部分の列車が3~4連化されていました。220系もMT+MTの4連で運用されました。しかし、この編成は1本しかなく、毎日走るとはかぎらず、走ってもラッシュ時だけの可能性もあり、撮影は賭けでした。

 

2.モ222+ク221+モ224+ク223 (楚原~上笠田:1991年9月)

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1991年には、2度北勢線を訪問しました。 この写真は9月にちょっとだけ北勢線に立ち寄った時のものですが、運よく220系の4連が走っていました。まだ残暑が厳しく列車の窓は全開でした。この頃は乗客も結構多かった様です。

 

3.モ222+ク221+モ224+ク223 (楚原~上笠田:1991年9月)

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 しかし天気が悪く、この日は、これだけ撮って退散しました。

 

4.旧デ45(北大社:1991年11月)

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 この写真は、2度目の11月に北大社の車庫へ出向いた時のものです。

これも220系同様に北勢鉄道の生き残りである、旧デ45です。すでに車籍はなく、車両入換用の機械扱いとなっていましたが、貴重な軽便電機の成れの果てでした。

 

5.サ137(北大社:1991年11月)

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 サ137は、モ270形と固定編成を組むことになり、車体更新されました。元は三重交通の軽便客車でHゴムの側窓でしたが、ユニットサッシ化されました。しかし、丸っこい妻面は原型を留めており、可愛い車両です。

 

6.モ273+サ147+ク143 (上笠田:1991年11月)

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 上笠田に停車中の3連です。ちっちゃな電車ですが、これを軽便と呼ぶには抵抗があります。モ270形はもはや軽便じゃありません。ところで、この上笠田駅は北勢線三岐鉄道になった時点で廃止され、現在はここに駅はありません。この付近は住んでいる人もいないのか、代わりの駅も出来ず不便な場所になってしまいました。