ローカル線の回顧録

1970年代後半から2000年頃までのローカル線の記録

第941話 1995年海外編:いきなりシンガポール(その5)

今回も引き続き、マレー鉄道のシンガポール駅の様子です。

シンガポールに滞在して2週間が経ちましたが、この2週間はホテルとオフィス間を早朝と深夜に往復するだけの毎日だったので、この日はようやくシンガポールを実感できました。

 

1.マレー鉄道 (シンガポール:1995年5月)

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今度はセミセンターキャブで、これもアメリカンスタイルのDLが登場しました。これは日立製ではなさそうです。車体のKTM標記はマレー鉄道のシンボルマークです。この機関車は国際列車用の機関車の様です。

 

2.マレー鉄道国際列車 (シンガポール:1995年5月)

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日立製の入換機が客車を推進して戻ってきました。マレー鉄道の列車は結構頻繁に走っている様です。もう少し時間に余裕があったら、ジョホールバルまで往復したかったのですが、もうオフィスに戻る時間が近づいていました。

 

3.マレー鉄道国際列車 (シンガポール:1995年5月)

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少々、列車を見てみると得体の知れない多国籍客車群です。オール3等車の編成ですが、どれ一つ同じ車両ではありません。デッキにオジサンが乗っている客車は、日本で言うところの「オハ」でしょうか?、窓が開いているので非冷房の様です。その後ろの窓が小さい客車も、少し古そうですが同じ様な車両です。

 

4.マレー鉄道国際列車 (シンガポール:1995年5月)

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この客車はステンレスカーの様ですが、奇妙な車両です。車端は曲面で窓が塞がれています。側面もやたら小さい窓が2組ずつ並んでいますが、窓の配置が不自然です。かつては優等列車用だったのかも知れませんが、素性を知りたいです。

 

5.マレー鉄道国際列車 (シンガポール:1995年5月)

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シンガポール駅の終端には機回し用のポイントがあり、ちょうど機関車を機回し中でした。この機関車は箱型で、カウキャッチャーのような排障器がいかにも東南アジアぽい風貌でした。

 

6.マレー鉄道国際列車 (シンガポール:1995年5月)

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ここがマレー鉄道の終端です。その先には立派なシンガポール駅の駅舎がありましたが、残念ながら写真を撮っていません。この一帯も、マレー鉄道廃止後は再開発されていると思われます。

半日ほどの自由時間でしたが、市街地観光やショッピングもせずに、あっという間に終わってしまいました。この翌日に帰国となりましたが、日本に戻ってからは、入札書類に対する質問の嵐で、何日も会社に泊まり込んで対応した記憶があります。ところが肝心の入札はその半年後に不調に終わり、苦労は水の泡!。その後は数年間ほど、この案件に関わりましたが、もうシンガポールに行くことはありませんでした。

さて、愚痴から始まったシンガポールの話題でしたが、あの時の苦労と言うか経験は、今も私の支えになっていることは確かです。今まで無事に働いてこれたことに、愚痴ではなく感謝しなければなりません。私は今年還暦を迎えますが、これからは、あの頃のピュアな気持ちに戻って、少しでも社会貢献できればと思っています。